ひがき【檜垣】
謡曲。三番目物。世阿弥作。肥後の僧のもとに毎日仏に供える水を運んでくる老女が、白拍子であった過去を語り、回向(えこう)を頼んで消える。僧が弔うと、檜垣の庵(いおり)から老女の霊が現れ、華やかだっ...
ひき‐むす・ぶ【引き結ぶ】
[動バ四] 1 引き寄せて結び合わせる。「磐代(いはしろ)の浜松が枝(え)を—・びま幸(さき)くあらばまたかへりみむ」〈万・一四一〉 2 庵(いおり)をつくって住む。「柴の庵を—・び」〈平家・一〉
ひざ‐ぐみ【膝組(み)】
1 膝を組むこと。あぐらをかくこと。 2 膝を突き合わせること。対座すること。「小説家志願の新聞配達と—で交際(つきあ)いおるが」〈魯庵・社会百面相〉
ひた‐さわぎ【直騒ぎ】
[名・形動ナリ]度をはずして騒ぐこと。また、そのさま。「小山田の庵守(も)る人に驚きて—なる秋のさを鹿」〈新撰六帖・二〉
ひっぷ‐ひっぷ【匹夫匹婦】
身分のいやしい男女。道理のわからない者ども。「下は市井の—に至る迄何人(なんびと)をも友とし」〈魯庵・社会百面相〉
ひといれ‐やど【人入れ宿】
雇い人の周旋を業とする家。桂庵(けいあん)。
ひと‐だち【人立ち】
[名](スル)人が群がって立つこと。人だかり。「西洋人と話していると必(きっ)と三人や四人は—がしますからネエ」〈魯庵・社会百面相〉
ひとつ‐あな【一つ穴】
1 同じ穴。また、同じ場所にいること。 2 一緒になって事をたくらむこと。一味(いちみ)。一党。「あなたの金を衒(かた)り取りし村井長庵と—」〈伎・覗機関〉
ひとめ‐の‐せき【人目の関】
《関所のように人を容易に通さない意から》人目がはばかられて思うままにできないこと。「—を離れし場所にて誰憚らず嬉しき御情を戴き度」〈魯庵・社会百面相〉
ヒヤ‐ヒヤ
[感]《Hear! Hear!から》人の発言に賛意を表すときに発する語。「『…前途の目的を犠牲にするわけには行かぬ』『—ッ』」〈魯庵・社会百面相〉