ゆ‐げ【弓削】
古代、弓をけずり作ること。また、それを職とした人。→弓削部(ゆげべ)
ゆげ‐べ【弓削部】
大化前代、弓の製作を職掌として朝廷に仕えた品部(しなべ)。その一部は、律令制の兵部省造兵司に属する雑戸(ざっこ)となった。
ゆ‐ごて【弓籠手】
弓を射るとき、袖が弦(つる)に当たるのを防ぐために、左の手首から肩にかけておおう皮や絹布などで作った筒状の籠手(こて)。手纏(たま)き。射籠手(いごて)。弓射籠手。
ゆすり‐ば【弓摺羽】
矢羽のうち、矢をつがえて射るときに弓に触れるほうの羽。
ゆ‐ずえ【弓末】
弓の上端。「大夫(ますらを)の—振り起こし射つる矢を後見む人は語り継ぐがね」〈万・三六四〉
ゆ‐だけ【弓丈】
「ゆんだけ」に同じ。「うち臥(ふ)さで恋し明かせばさ夜床の—のふすまよそにこそ見れ」〈夫木・一六〉
ゆ‐だち【弓立ち】
1 射手が弓を構えて立つこと。「あるべきやうに—して」〈宇治拾遺・一五〉 2 射場に出る用意をすること。「今日はみな—の射手の外までもすずの平題箭(いたつき)腰なれにけり」〈新撰六帖・五〉
ゆ‐だめ【弓矯め/檠】
弓の弾力を強くするために弓幹(ゆがら)を矯(た)めてそらせること。また、弓の材の曲がっているのを矯正すること。また、それに用いる道具。ゆみため。
ゆみ‐ため【弓矯め】
⇒ゆだめ
ゆ‐づえ【弓杖】
「ゆんづえ」に同じ。「—の音までもさえとほりておもしろきに」〈弁内侍日記〉