ひ‐がん【彼岸】
《(梵)pāramitāの訳「到彼岸」から》 1 仏語。生死の迷いを河・海にたとえた、その向こう岸。悟りの境地をいう。⇔此岸(しがん)。 2 「彼岸会(ひがんえ)」の略。《季 春》 3 雑節の一...
ひがん‐え【彼岸会】
春秋の2回、彼岸の7日間に行われる法会。寺院に参詣し、墓参などの仏事を行う。俳句では特に春についていう。《季 春》
ひがん‐ざくら【彼岸桜】
バラ科の落葉小高木。春の彼岸のころ、葉より先に淡紅色の花を開く。中部地方以西で庭などに植える。こひがんざくら。《季 春》
ひがんせんせい【彼岸先生】
島田雅彦の長編小説。夏目漱石の「こゝろ」を下敷きに、「ぼく」と「先生」の奇妙な交流を描く。「海燕」誌に平成2年(1990)から平成3年(1991)にかけて連載、単行本は平成4年(1992)年に刊...
彼岸太郎(ひがんたろう)八専次郎(はっせんじろう)土用三郎(どようさぶろう)寒四郎(かんしろう)
彼岸の1日目、八専の2日目、土用の3日目、寒の4日目のこと。この日が晴天になると、その年は豊作とされた。
ひがん‐だんご【彼岸団子】
仏への供養(くよう)のために、彼岸につくるだんご。《季 春》
ひがん‐ばな【彼岸花】
ヒガンバナ科の多年草。土手や田の畦に生える。秋の彼岸のころ、高さ約30センチの花茎を伸ばし、長い雄しべ・雌しべをもつ赤い6弁花を数個輪状につける。花の後、線形の葉が出て越冬する。有毒植物だが、鱗...
ひがんばながさくしま【彼岸花が咲く島】
李琴峰の小説。令和3年(2021)発表。第165回芥川賞受賞。
ひがん‐まいり【彼岸参り】
彼岸会(ひがんえ)の期間に、寺院や先祖の墓に参拝すること。《季 春》