牛(うし)の一散(いっさん)
歩みの遅い牛が何かのはずみで一散に走るように、平生ぐずぐずしている人が深い思慮もなくむやみにはやり進むことがあることのたとえ。
う‐しん【有心】
1 思慮・分別の深いこと。「大人びて—に物し給ふ人にて」〈栄花・根合〉 2 中世の歌学における美的理念の一。心情と言葉とが統一され、華やかさの中に寂しさを漂わす妖艶(ようえん)な余情美。心あり。...
うつつ‐な・し【現無し】
[形ク] 1 何かに気を取られて、ぼんやりしているさま。正体もない。「この心をも得ざらん人は、物狂ひともいへ、—・し情なしとも思へ」〈徒然・一一二〉 2 思慮分別のないさま。たわいない。「心ばへ...
うわ‐き【浮気/上気】
[名・形動](スル) 1 一つのことに集中できず心が変わりやすいこと。また、そのさま。移り気。「—な性分で何にでも手を出す」 2 (性愛の対象として)特定の人に心をひかれやすいこと。また、そのさ...
えん‐りょ【遠慮】
[名](スル)《3が原義》 1 人に対して、言葉や行動を慎み控えること。「—なくいただきます」「年長者への—がある」「この部屋ではタバコは—してください」 2 辞退すること。また、ある場所から引...
おう‐な・し【奥無し】
[形ク]思慮が浅い。軽率である。「幼きほどは、おのづから—・き有様もや御覧ぜむ」〈夜の寝覚・四〉
おおな‐おおな
[副] 1 人目をはばからず夢中になるさま。本気になって。ひたすら。「—言出づることをものうくはもてなすべきぞ」〈源・早蕨〉 2 思慮に欠け軽はずみなさま。うっかり。うかうかと。「民部卿などの、...
おお‐ばか【大馬鹿】
[名・形動]ひどく愚かなこと。また、そのさまや、そういう人。「思慮のない—な所業」
おく‐じ【憶持】
1 心に念じて思いとどめること。常に念頭に置いて忘れないこと。「僧、心経を—し、現報を得て、奇事を示す縁」〈霊異記・上〉 2 執念。また、思慮、分別。「衆徒の軍拝見して候ふに、誠に—もなく」〈義...
おく‐ゆき【奥行(き)】
1 家屋や地所などの、表から奥までの距離。「—のある庭」⇔間口(まぐち)。 2 知識・思慮・人柄などの奥深さ。深み。「—がある作風」