ならず‐もの【成らず者/破落戸】
1 品行の悪い者。また、定職がなく、悪事をして歩きまわる者。無頼漢。ごろつき。 2 生計が思うようにならない者。「銀の才覚—と茶屋にはせかれ」〈浄・女腹切〉
成(な)らぬ中(うち)が楽(たの)しみ
物事は、成就してしまえばそれほどのことはなく、結果がどうなるだろうと考えているうちが楽しみなのである。待つうちが花。
成(な)らぬ堪忍(かんにん)するが堪忍(かんにん)
がまんできないことをこらえるのが、本当の忍耐というものである。
なり【成り】
1 将棋で、駒が成ること。→成る9 2 (「おなり」の形で)貴人の外出・訪問などを敬っていう語。おでまし。→御成り
なり‐あい【成り合ひ】
[名・形動ナリ]なるがままにすること。なりゆきにまかせること。「今日を—に暮らしぬ」〈浮・武家義理・一〉
なりあい‐さん【成相山】
京都府北部、宮津湾西岸にある山。天橋立(あまのはしだて)の展望地。中腹に成相寺がある。標高569メートル。
なりあい‐じ【成相寺】
京都府宮津市にある高野山真言宗の別格本山。山号は成相山。西国三十三所第28番札所。開創は慶雲年間(704〜708)、開山は真応と伝える。橋立観音。
なり‐あ・う【成り合ふ】
[動ハ四] 1 でき上がって整う。整った姿になる。「まだ—・はぬ仏の御飾りなど見給へおきて」〈源・東屋〉 2 成長する。成熟する。「かた生ひの—・はぬほどともなく」〈夜の寝覚・五〉 3 互いに連...
なりあがり【成上がり】
狂言。鞍馬(くらま)へ参籠(さんろう)した主従が、詐欺師に太刀を竹棒とすり替えられる。太郎冠者は、太刀が竹に成り上がったのは瑞相(ずいそう)だと言いわけしてしかられる。
なり‐あがり【成(り)上(が)り】
成り上がること。また、その者。多く軽蔑の気持ちを込めるなどしていう。 [補説]狂言の曲名別項。→成上がり