ま‐さきく【真幸く】
[副]無事に。つつがなく。「我が命し—あらばまたも見む志賀の大津に寄する白波」〈万・二八八〉
まさ・し【正し】
[形シク] 1 事実のとおりである。本当だ。「かく恋ひむものとは我も思ひにき心のうらぞ—・しかりける」〈古今・恋四〉 2 確かだ。確実だ。「—・しう在位の時、さやうの事は後代のそしりなるべしとて...
まさし‐に【正しに】
[副]はっきり。確かに。「大舟の津守(つもり)が占(うら)に告(の)らむとは—知りて我が二人寝し」〈万・一〇九〉
ま‐しらが【真白髪】
まっ白な髪。「なびき寝し我が黒髪の—になりなむ極み新代(あらたよ)にともにあらむと」〈万・四八一〉
まじ‐まじ
[副](スル) 1 目を離さないで一心に見つめるさま。じっと。「我が子の寝顔を—と見つめる」 2 なかなか寝つけずにいるさま。また、寝つけないまま、しきりにまばたきをするさま。「目は冴えて、—し...
ま・す【在す/坐す】
[動サ四] 1 「ある」「いる」の意の尊敬語。いらっしゃる。おいでになる。「大君は千歳に—・さむ白雲も三船の山に絶ゆる日あらめや」〈万・二四三〉 2 「行く」「来(く)る」の意の尊敬語。いらっし...
ま‐すみ【真澄み】
非常によく澄んでいること。まそみ。「—の空」「手慣るれどあふぎぞつらき我が背子が—の色をかくすと思へば」〈永久百首〉
ます‐ら【益荒】
《「増す」に接尾語「ら」の付いた語》神や男性の雄々しくりっぱなようすをいう語。また、そのような神や男性。「越(こし)を治めに出(い)でて来し—我すら」〈万・三九六九〉
ますら‐おのこ【益荒男子】
「ますらお」に同じ。「嘆きつつ—の恋ふれこそ我が結ふ髪の漬(ひ)ちて濡れけれ」〈万・一一八〉
ませ‐ごし【籬越し】
1 籬垣(ませがき)を越えて事をすること。「—に麦はむ駒のはるばるに及ばぬ恋も我はするかな」〈古今六帖・二〉 2 籬垣を越えて品物を授受すること。一説に、麦菓子のこととも。「これ、—にさぶらふ、...