びぜん‐くらげ【備前水母】
ハチクラゲ綱ビゼンクラゲ科の腔腸(こうちょう)動物。傘は半球形で直径50センチにもなり、厚くて硬く、青藍色。口腕は8本ある。瀬戸内海・九州・朝鮮半島に分布。食塩などに漬け、乾燥させたものは中国料...
びぜん‐やき【備前焼】
備前から産する陶器。多く無釉(むゆう)で、火襷(ひだすき)などを特色とする。古代の須恵器が起源とされ、桃山時代から江戸中期に隆盛。桃山以前のものを古備前、江戸以降のものを伊部(いんべ)焼ともいう。
びた‐せん【鐚銭】
1 表面の文字が磨滅した、質の粗悪な銭貨。びたぜに。びた。 2 室町中期から江戸初期にかけて私鋳された、永楽銭以外の粗悪な銭。 3 江戸時代、寛永通宝一文銭の鉄銭の称。
びはらんちょうにあり【美は乱調にあり】
瀬戸内晴美による大杉栄・伊藤野枝の伝記小説。昭和40年(1965)「文芸春秋」誌に連載、単行本は昭和41年(1966)刊行。
びゃく‐ぶ【百部】
ビャクブ科の蔓性(つるせい)の多年草。根は紡錘形をし、葉は広楕円形で、数枚が輪生する。7月ごろ、葉のわきに淡緑色の4弁花をつける。中国の原産で、日本へは江戸時代に渡来。根を煎(せん)じて駆虫薬に...
びゃく‐れん【白蘞】
ブドウ科の蔓植物(つるしょくぶつ)。葉は手のひら状の複葉で、葉と対生して巻きひげがある。夏、葉と向かい合って花柄を出し、淡黄色の小花を多数つける。中国の原産で、日本には江戸時代に渡来。塊状の根は...
びやぼん【琵琶笛/口琴】
江戸末期に流行した玩具楽器。細長い鋼鉄をかんざしのように二股にし、その間に針のような鉄をつけたもの。根もとを口にくわえ、間の鉄を指ではじいて鳴らす。きやこん。くちびわ。びわぼん。→口琴(こうきん)
びらり‐ぼうし【びらり帽子】
江戸時代、女性用のかぶり物の一。紫縮緬(むらさきちりめん)で額をおおい、左右に垂らしたもの。垂れた部分が風にひらひらするところからの名。もと歌舞伎の女形が始めたものという。
ビル‐バルータ【Bir Barouta】
チュニジア中部の都市カイルアンの旧市街にある井戸。イスラム教の聖地メッカに通じるという伝説がある。17世紀、オスマン帝国時代の太守モハメッド=ベイにより、井戸を囲む白い建物が建造された。
びわえんしちぶしゅう【枇杷園七部集】
江戸中期の俳人、井上士朗の俳諧集。文政8年(1825年)刊。全5編。