おんなだいがく【女大学】
江戸中期以降広く普及した女子用の教訓書。貝原益軒の「和俗童子訓」をもとに後人が抄出したとされる。享保年間(1716〜1736)ごろ刊。女子の修身・斉家の心得を仮名文で記したもの。
ごでんしょう【御伝鈔】
鎌倉時代の仏教書。2巻または4巻。覚如(かくにょ)著。永仁3年(1295)成立。親鸞(しんらん)の行実を絵詞(えことば)で記した同人著の「親鸞伝絵」から、その文章を抄出したもの。
しゅうちゅうしょう【袖中抄】
平安末期の歌学書。20巻。顕昭著。文治年間(1185〜1190)ごろの成立。万葉集から堀河百首ごろまでの歌集・歌合(うたあわせ)から約300の難解な歌語を抄出・解釈したもの。
しょう【抄】
[常用漢字] [音]ショウ(セウ)(呉) [訓]すくう すく 1 すくい取る。かすめ取る。「抄掠(しょうりゃく)」 2 書き写す。「手抄」 3 抜き書きする。抜き書き。「抄出・抄本・抄訳・抄録/...
だいだいりずこうしょう【大内裏図考証】
平安京大内裏についての考証書。30巻。裏松固禅著。寛政9年(1797)完成。諸書を抄出し図を掲げ、大内裏の殿舎の位置・構造・沿革などを考証・説明したもの。
にほんいっし【日本逸史】
江戸中期の歴史書。40巻。鴨祐之編。元禄5年(1692)成立。散逸した「日本後紀」を復原する意図で、「類聚国史」「日本紀略」などから記事を抄出し、延暦11年(792)から天長10年(833)まで...
ぶんごふどき【豊後風土記】
奈良時代の豊後国の地誌。1巻。和銅6年(713)の詔により撰進された風土記の一。抄出本のみ現存。豊後国風土記。
ぶんぴつがんしんしょう【文筆眼心抄】
平安前期の詩論書。1巻。空海編著。弘仁11年(820)成立。「文鏡秘府論」から、詩文の実作に役立つ所を抄出したもの。ぶんぴつげんじんしょう。
へい‐しゅつ【平出】
文中に天皇や高貴な人の名・称号などを書くとき、敬意を表すためにその文字から行を改め、前の行と同じ高さに書き出すこと。平頭抄出。→闕字(けつじ)
まんようしゅうたまのおごと【万葉集玉の小琴】
江戸後期の万葉集の注釈書。2冊。本居宣長著。安永8年(1779)成立。天保9年(1838)刊。巻4までの歌を抄出して注釈を施す。賀茂真淵の「万葉考」を補説したもの。