かかり‐むすこ【掛かり息子】
親が老後の頼りにしている息子。「今日は—の嫁取と、一際(ひときは)あらたまりたる服装(いでたち)にて」〈紅葉・二人女房〉
かかり‐もの【掛(か)り者】
他家に身を寄せて食住の世話になっている人。居候。食客。「いつまでもぶらぶらとここに—になっているのが済まないような気がして」〈三重吉・桑の実〉
かかりゅうど【掛人】
《「かかりびと」の音変化》他人の世話になって生活している人。居候。食客。「清水あたりの陶器師(やきものし)の—とあっては朝夕に定めし御不足勝(がち)で」〈露伴・椀久物語〉
かかり‐ゆ【掛(か)り湯】
風呂から上がるときにからだを清めるために浴びる湯。上がり湯。おかゆ。
かか・る【掛(か)る/懸(か)る/係る】
[動ラ五(四)] 1 ㋐上が固定された状態で、高い所からぶらさがる。上から下へさがる。「壁に絵が—・っている」「カーテンの—・っている部屋」 ㋑中空など、高い所に位置する。「月が中天に—・る」 ...
かき‐がね【掛き金/繋き金】
「掛け金(がね)」に同じ。「二足三足庭下駄が鳴ると、すぐもうくぐりの—がはずされた」〈里見弴・多情仏心〉
か・く【掛く/懸く/構く】
[動カ五(四)] 1 (「胡坐(あぐら)をかく」の形で)足を横に三角の形に組んで座る。 2 組み合わせる。編み合わせて作る。「こしきには蜘蛛(くも)の巣—・きて」〈万・八九二〉 3 つなぎ留め...
かけ【掛(け)/懸(け)】
[名] 1 売り値に対する卸値。また、本来の値段に対する、値引きして売る値段の割合。 2 「掛け売り」「掛け買い」の略。「—で買う」 3 「売掛金」「買掛金」の略。「—がたまる」 4 「掛け蕎...
かけ‐あい【掛(け)合い/懸(け)合い】
1 互いに掛けること。「技の—」「水の—」 2 要求などについて先方と話し合うこと。交渉。談判。「地主に—に行く」 3 一つの事を二人以上が交互にすること。また、その演芸。掛け合い話、掛け合い万...
かけあい‐ばなし【掛(け)合い話】
寄席演芸の一。まじめな役ととぼけた役の二人の芸人が、こっけいな対話をするもの。明治時代に盛行した。漫才の先行演芸。