み‐かげ【水陰】
水におおわれた所。水のかげ。みがくれ。「岩そそく—に茂る菅の根の永くや袖をくたし果ててん」〈続後撰・恋三〉
みず‐ぶね【水船】
1 飲料水を運ぶ船。水取り船。水伝馬(みずてんま)。 2 (「水槽」とも書く) ㋐水をたくわえておく大きな桶。すいそう。「—の前に腰を据えて、しきりに水をかぶっている坊主頭」〈芥川・戯作三昧〉 ...
みそか‐おとこ【密か男】
忍んで人妻のもとへ通う男。また、夫のある女がそのような男をもつこと。密夫。間男(まおとこ)。みそかお。「妻(め)の—したりけるを見つけて」〈後撰・雑四・詞書〉
み‐だ・す【見出す】
[動サ五(四)] 1 見はじめる。「テレビを—・す」 2 見いだす。見つけだす。「霧渓の撰んだ池田氏行状のあるのを—・した」〈鴎外・渋江抽斎〉
みだ・る【乱る/紊る】
[動ラ五(四)]《「乱す」に先行して用いられたが、中世以降「乱す」にしだいに移行した》 1 秩序をなくすようにする。整っているものを崩す。「議場を—・らんと企てしが」〈竜渓・経国美談〉 2 ば...
み‐な‐かみ【水神】
《「な」は「の」の意の格助詞》水をつかさどる神。すいじん。「—に祈るかひなく涙川うきても人をよそに見るかな」〈後撰・恋一〉
みなしぐり【虚栗】
江戸前期の俳諧撰集。2冊。宝井其角編。天和3年(1683)刊。芭蕉および蕉門のほか、貞門・談林に属する俳人の発句・歌仙などを収録。蕉風確立に至る過渡期の撰集。
みな‐の‐がわ【男女川/水無川】
茨城県の筑波山に源を発し、南流して桜川に合流する川。[歌枕]「筑波嶺の峰より落つる—恋ぞつもりて淵となりける」〈後撰・恋三〉
みなわ‐がくれ【水泡隠れ】
水のあわの下に隠れて見えないこと。「見やま川こなたかなたの落ち合ひの—にめぐる流れ木」〈新撰六帖・二〉
みにしゅう【壬二集】
鎌倉時代の私家集。3巻。藤原家隆作。寛元3年(1245)九条基家が家隆の詠草をもとに撰。六家集の一。玉吟集。