かべ【壁】
安部公房の小説。3部からなる。昭和26年(1951)発表、第1部の「S・カルマ氏の犯罪」は同年芥川賞を受賞。 岡松和夫の小説。昭和34年(1959)、文学界新人賞受賞。
かまくらのおばさん【鎌倉のおばさん】
村松友視の小説。平成9年(1997)刊行。祖父かつ養父である村松梢風の内縁の妻の死をきっかけに、自身の複雑な生い立ちを振り返る私小説風の作品。第25回泉鏡花文学賞受賞。
かみがた‐ぶんがく【上方文学】
江戸時代文学の一区分。元禄期(1688〜1704)を頂点として京坂で行われた町人文学。生命力にあふれた文学で、井原西鶴の浮世草子、近松門左衛門らの浄瑠璃、松尾芭蕉らの俳諧などがその代表。→江戸文学
かめんのしょ【仮面の書】
《原題、(フランス)Le Livre des masques》グールモンによる文学評論集。全2巻。1896年、1898年に刊行。
か‐よう【歌謡】
1 流行歌・民謡・童謡・俗謡などの総称。 2 韻文形式の文学作品中、特に音楽性を伴うもの。神楽歌・催馬楽(さいばら)・今様・宴曲・小歌などがある。「古代—」 3 歌い物のほか、語り物をも含む韻文...
からくさものがたり【唐草物語】
渋沢竜彦の短編小説集。昭和56年(1981)刊行。同年、第9回泉鏡花文学賞受賞。「文芸」誌に連載された12の作品からなる。古今東西の人物や伝承を題材とし、エピソードに虚構を交えた幻想小説。
かりおうじょうでんしぶん【仮往生伝試文】
古井由吉の長編小説。昭和61年(1986)から平成元年(1989)にかけて、雑誌「文芸」に掲載。平成元年(1989)刊。第41回読売文学賞受賞。
かれはのなかのあおいほのお【枯葉の中の青い炎】
辻原登の短編小説。平成16年(2004)「新潮」誌に発表され、翌平成17年(2005)第31回川端康成文学賞受賞。同作を標題作とする作品集には「ちょっと歪んだわたしのブローチ」「野球王」など全6...
かわいそうなじどうしゃのはなし【かわいそうな自動車の話】
前川康男による児童文学作品。昭和56年(1981)刊行。第19回野間児童文芸賞受賞。
かわばたやすなり‐ぶんがくしょう【川端康成文学賞】
川端康成を記念して昭和49年(1974)に創設された文学賞。本人のノーベル文学賞賞金を基金とし、川端康成記念会が主催。年に1回、優れた短編小説に対して贈られる。第1回受賞作品は上林暁の「ブロンズ...