じかん【時間】
黒井千次の短編小説。昭和44年(1969)「文芸」誌に掲載された著者のデビュー作。同作を表題作とする短編小説集は他に「穴と空」「空砲に弾を」などの作品を収め、同年8月に刊行。本作により、昭和45...
じごくのはな【地獄の花】
永井荷風の初期の小説。明治35年(1902)の作で、「文芸界」誌の懸賞小説に応募。選外となるも、同年9月に出版される。森鴎外に高く評価され、著者の出世作となった。フランスの自然主義作家、ゾラの影...
じ‐ひょう【時評】
その時点での世間のいろいろな出来事について行う評論。「文芸—」
ジャンル【(フランス)genre】
種類。領域。特に、文芸・芸術作品の様式・形態上の分類についていう。
じゅえい【樹影】
佐多稲子の小説。長崎を舞台に原爆症に苦しみながら生きた男女を描く。昭和47年(1972)刊行。同年、第25回野間文芸賞受賞。
じゅん‐み【醇味】
こくのある酒の味。美酒の味。「前後左右を忘却して、酔い入りたるが如き—を嘗(な)む」〈抱月・囚はれたる文芸〉
じょしゅせきにてぐるぐるダンスをおどって【助手席にて、グルグル・ダンスを踊って】
伊藤たかみの処女小説。高校生たちの日常、恋愛を描く。平成7年(1995)発表。同年、第32回文芸賞受賞。
じんたのおと【ジンタの音】
小出正吾による児童文学作品集。昭和49年(1974)刊行。明治時代の小学生たちの日常を生き生きと描いた6作を収める。1975年、野間児童文芸賞受賞。
じんぶん‐かがく【人文科学】
政治・経済・社会・歴史・文芸・言語など、人類の文化全般に関する学問の総称。狭義には、自然科学・社会科学に対して、歴史・哲学・言語などに関する学問をいう。文化科学。じんもんかがく。
じんみんぶんこ【人民文庫】
文芸雑誌。昭和11年(1936)創刊。武田麟太郎主宰。寄稿者に高見順・本庄陸男・間宮茂輔など。昭和13年(1938)終刊。