むゆうおうこくのためのおんがく【夢遊王国のための音楽】
島田雅彦の中編小説。昭和59年(1984)第4回野間文芸新人賞受賞。同作を表題作とする作品集はほかに「スピカ、千の仮面」を収める。
めさましぐさ【めさまし草】
文芸雑誌。明治29年(1896)1月創刊、明治35年(1902)2月廃刊。「しがらみ草紙」の後継誌で、森鴎外・幸田露伴・斎藤緑雨らの文芸評論を主としたもの。
メディチ‐け【メディチ家】
《Medici》ルネサンス期のフィレンツェの名家。14世紀に東方貿易と金融業で富をなして台頭。15世紀にはコジモがフィレンツェの事実上の支配者となり、その孫ロレンツォはフィレンツェへの富の集中と...
メルラーナがいのおそるべきこんらん【メルラーナ街の怖るべき混乱】
《原題、(イタリア)Quer pasticciaccio brutto de via Merulana》イタリアの小説家、ガッダによる前衛的な長編小説。1946年から1947年にかけて、文芸誌「...
もくし【黙示】
日本の文芸同人誌。辻亮一、八木義徳らが、早稲田大学在学中の昭和9年(1934)に創刊。同人には他に多田裕計、中村八朗など。
もの‐の‐あわれ【物の哀れ】
1 本居宣長が唱えた、平安時代の文芸理念・美的理念。対象客観を示す「もの」と、感動主観を示す「あわれ」との一致するところに生じる、調和のとれた優美繊細な情趣の世界を理念化したもの。その最高の達成...
やまのおと【山の音】
川端康成の小説。昭和24年(1949)から昭和29年(1954)にかけて発表。年老いた主人公が息子の嫁に抱く情愛や死への恐怖を描く。昭和29年(1954)、第7回野間文芸賞受賞。同年映画化された。
やめるぶぶん【病める部分】
井上光晴の短編小説。昭和26年(1951)8月、文芸誌「新日本文学」に発表。朝鮮戦争を背景に、分裂問題を抱えた共産党地方支部の混乱と下部党員の苦悩を描く。
ゆうぐれまで【夕暮まで】
吉行淳之介の短編小説集。中年男性と若い女性の恋愛を描く。昭和53年(1978)刊行。同年、第31回野間文芸賞受賞。昭和55年(1980)映画化。
ゆうれいき【幽霊記】
長尾宇迦(ながおうか)による短編小説。副題「小説・佐々木喜善」。柳田国男の「遠野物語」を主題とする。昭和62年(1987)、「別冊文芸春秋」180号に掲載、直木賞候補作となる。