おまえ‐がた【御前方】
[代]二人称の人代名詞。複数をさす。近世、男女ともに目上の人に用いた敬称。のちには、対等・目下の者にも使うようになった。「この席に並んでござる—」〈道二翁道話〉
おもて‐かた【表方】
劇場で、営業・会計・観客係などの事務系統の人。→裏方
おや‐かた【親方】
1 職人・弟子・奉公人などを指導・保護する立場にある人。「—のもとで修業をする」⇔子方。 2 一人前の職人を敬ってよぶ語。 3 相撲の年寄を敬っていう語。 4 一門・一座の頭に立つ役者を敬ってい...
おやじ‐がた【親仁方/親仁形】
歌舞伎で、老人の役。また、それに扮(ふん)する役者。
おやま【女形/女方/お山】
《「おやまにんぎょう」から出た語という》 1 歌舞伎のおんながた。また、操り人形の女役の人形。 2 上方で、遊女。「昼三とやらいふ—を買うたが」〈滑・膝栗毛・三〉 3 美しい女。「今の世までも眉...
おん‐かた【御方】
[名]「おおんかた」に同じ。「小松殿、中宮の—に参らせ給ひて」〈平家・三〉 [代]二人称の人代名詞。貴人を敬っていう。あなたさま。「—をばまったくおろかに思ひ参らせ候はず」〈平家・七〉
おんしょう‐かた【恩賞方】
建武中興政府の職名。論功行賞を取り扱ったが、事務が遅延し、公平を欠いたために諸将の不満を買った。
おんな‐がた【女形/女方】
歌舞伎で、女の役を演じる男の役者。また、その役柄。江戸初期に、女歌舞伎が禁止されて以後に現れた。おやま。⇔男形(おとこがた)。
おんな‐がた【女方】
1 男と女とを二組に分けた、その女の側。⇔男方。「—の心ゆるし給はぬ事の紛れあるは」〈源・竹河〉 2 妻の身内。妻の親戚。「—よりもたびたびものすることありしにも」〈宇津保・楼上上〉 3 女のい...
オーバーエンガディン【Oberengadin】
スイス東部、グラウビュンデン州南部の地方名。イン川流域のエンガディン地方のうち、上流(南側)をさす。主な町はサンモリッツ、シルスマリア、マローヤなど。上エンガディン。