あ‐ち【彼方】
[代]遠称の指示代名詞。あっち。あちら。「畠主、—へまはり、こちへまはりして」〈虎明狂・竹の子〉
あち‐こち【彼方此方】
[代]指示代名詞。いろいろの場所や方向をさす。あちらこちら。あっちこっち。「—から寄付が集まる」「—歩き回る」 [形動][文][ナリ]物事の順序や位置が逆になっているさま。あべこべ。「話が—...
あち‐ら【彼方】
[代] 1 遠称の指示代名詞。話し手・聞き手から離れた方向・場所・物をさす。 ㋐あの方向。むこう。「皆さま、—をごらんください」「—からだれか来る」 ㋑遠く離れた場所。外国、特に、欧米諸国。「—...
あちら‐こちら【彼方此方】
[代]「あちこち」に同じ。「—の名所を訪ね歩く」 [形動ナリ]「あちこち」に同じ。「—なる事を申してさまざまに難儀させ」〈浮・織留・六〉
あっ‐ち【彼方】
[代]《「あち」の音変化》遠称の指示代名詞。「あちら」よりもくだけた感じの語。「—を見てごらん」
あっち‐こっち【彼方此方】
[代]「あちこち」に同じ。「—の知人宅を泊まり歩く」
あと‐べ【後方/脚辺】
《古くは「あとへ」》 1 (後方)後ろの方。「鉄柵よりは数尺ばかりも、—に立ち」〈竜渓・経国美談〉 2 寝るときの足の方。「頭辺(まくら)に匍匐(はらば)ひ、—に匍匐ひ」〈神代紀・上〉
あ‐な‐た【彼方】
[代] 1 遠称の指示代名詞。 ㋐離れた場所・方向などをさす。向こう。あちら。「山の—の空遠く」〈上田敏訳・海潮音・山のあなた〉 「北の障子の—に人の気配するを」〈源・帚木〉 ㋑以前。昔。「昨日...
あ‐な‐た【貴方】
[代]《「彼方(あなた)」から》二人称の人代名詞。 1 対等または目下の者に対して、丁寧に、または親しみをこめていう。「—の考えを教えてください」 2 妻が夫に対して、軽い敬意や親しみをこめてい...
あなた‐がた【彼方方】
[名]あちらのほう。向こう側。「宮の辺(へん)(=オソバノ人々)には、ただ—に言ひなして」〈枕・一四三〉 [代]三人称の人代名詞。あのかたたち。「—の旅宿を尋ね、ひたすらお頼み申し上げました...