よ‐がたり【夜語り】
夜、話をすること。また、その話。夜話(やわ)。よばなし。「何をかのちの—にせむ」〈和泉式部日記〉
世(よ)下(くだ)・る
1 後世になる。「—・りて後、唐土(もろこし)にも日の本にも」〈増鏡・新島守〉 2 末世(まっせ)になる。「今は—・りて、他の一寸のゆがみはとがめて、おのれが一尺のひがみは見えず」〈父の終焉日記〉
よ‐げ【善げ】
[形動ナリ]よいさま。よさそうなさま。「皆人は—に寝(ぬ)れども」〈讃岐典侍日記・下〉
よし‐な・い【由無い】
[形][文]よしな・し[ク] 1 そうするいわれがない。理由がない。「—・い言い分を繰り返す」 2 そのかいがない。つまらない。くだらない。「—・い長話」「—・い人に組みしたのが運のつきだと」〈...
よしなし‐ものがたり【由無し物語】
つまらない物語。たわいのない話。「つれづれのままに、—、昔今の事語り聞かせ給ひしをり」〈讃岐典侍日記・下〉
よしばみ‐ごと【由ばみ事】
上品ぶった振る舞い。気どっていること。「えもいはぬ—しても」〈紫式部日記〉
よみ‐ちら・す【読(み)散らす】
[動サ五(四)] 1 いろいろな本を手当たりしだいに読む。あちらこちらの文章を少しずつ読む。「詩集から学術書まで—・す」 2 (「詠み散らす」とも書く)気分に任せて歌をどんどんよむ。「歌詠みとて...
よも‐の‐かみ【四方の神】
諸方の神々。多くの神々。「—たちの神楽(かぐら)の詞(ことば)をはじめて」〈十六夜日記〉
より【度】
[接尾]助数詞。回数を数えるのに用いる。たび。回。「僧も俗もいま一—とよみて、額をつく」〈紫式部日記〉
らくし‐しゃ【落柿舎】
京都市右京区嵯峨(さが)にあった向井去来の別宅。師の芭蕉がこの庵を訪ねて「嵯峨日記」を残した。現在の建物は、明治初年に再興。