あま‐の‐さかて【天の逆手】
まじないをするときに、普通とは違った打ち方をする柏手(かしわで)。具体的な打ち方は未詳。「—を打ちてなむ呪(のろ)ひ居(を)るなる」〈伊勢・九六〉
あらたま‐の【新玉の/荒玉の】
[枕]「年」「月」「春」「来経(きへ)」などにかかる。かかり方未詳。一説に、年月の改まる意からとも。「—年は果つれど」〈万・二四一〇〉 「—来経往(きへゆ)く年の」〈万・八八一〉
アラビアン‐ナイト【Arabian Nights】
アラビア地方を中心とした民間伝承説話を集大成したもの。成立年代・作者未詳。大臣の娘シェエラザードが王のために物語を千一夜続けるという体裁で、冒険談・犯罪談・旅行談・神仙談などからなる。千一夜物語...
ありね‐よし
[枕]《「ありね」は語義未詳。「よし」は間投助詞》「対馬(つしま)」にかかる。「—対馬のわたり海中(わたなか)に幣(ぬさ)取り向けて早帰り来ね」〈万・六二〉
あれねずみ【荒れ鼠】
地歌。作物(さくもの)。作者未詳。宝暦年間(1751〜1764)に成立。鼠の大将が家来に指図していると、猫が登場して大騒ぎになるという筋。
あろかっせんものがたり【鴉鷺合戦物語】
御伽草子。2巻または3巻。著者未詳。一条兼良(いちじょうかねら)の著ともいわれ、成立は応仁の乱以後とされる。祇園(ぎおん)林の鴉(からす)と、糺(ただす)の森の鷺(さぎ)との合戦を擬人化して描い...
あんさいずいひつ【安斎随筆】
江戸中期の随筆。32巻(10冊)。伊勢貞丈(いせさだたけ)(号は安斎)著。成立年未詳。公家・武家の有職故実などを広く考証。
あんし‐しゅんじゅう【晏子春秋】
春秋時代の斉(せい)の宰相晏嬰の言行録。8編。成立年未詳。後人が編集したもので、斉王との問答の形で墨家思想・儒家思想をおりまぜた国家経営の構想を述べる。
いけのぼう‐せんけい【池坊専慶】
室町中期の京都頂法寺の執行(しゅぎょう)。池坊流の開祖とされる。生没年未詳。寛正3年(1462)の立花の記録「碧山日録」がある。
いさなとりえことば【勇魚取絵詞】
江戸後期の書。国学者小山田与清(おやまだともきよ)による文政12年(1829)の跋(ばつ)があるが、著者未詳。天保3年(1832)刊。肥前国松浦郡生月(いきつき)島の益富又左衛門正弘の捕鯨と鯨処...