やまとものがたり【大和物語】
平安中期の歌物語。作者未詳。天暦(947〜957)ごろの成立、のち増補されたといわれる。和歌を主とし、恋愛・伝説などを主題とする170余編の説話を収録。
ゆいしんぼうしゅう【唯心房集】
藤原頼業の家集。1巻。成立年未詳。系統の異なる複数の本が伝わる。
ゆき‐かぐ・る【行きかぐる】
[動ラ下二]語義未詳。行って求婚する意、または、行って寄り集まる意か。「湊(みなと)入りに舟漕ぐごとく—・れ」〈万・一八〇七〉
ゆりわかだいじん【百合若大臣】
幸若(こうわか)舞曲。2巻。作者未詳。室町時代に成立。観音の申し子百合若大臣の英雄譚(えいゆうたん)。蒙古(もうこ)を攻め降した百合若は、帰途無人島に置き去りにされるが、漂着した釣り人の舟で帰国...
ようしほうげん【揚子方言】
中国最古の方言集。前漢の揚雄撰。全13巻。成立年代未詳。各地から朝廷にやって来た使者の方言を収録したもの。正式には「輶軒使者絶代語釈別国方言」という。方言。
ようしほうげん【揚子法言】
中国の思想書。前漢の揚雄著。全13巻。成立年代未詳。「論語」に擬し、問答形式で儒教思想を説き、孟子の性善説と荀子の性悪説との調和を試みたもの。法言。
よしのしゅうい【吉野拾遺】
室町時代の説話集。2巻または3巻。作者・成立年ともに未詳。延元元年=建武3年(1336)から正平13年=延文3年(1358)に至る23年間の、南朝関係の人物の逸話を集めたもの。
よしのぶしゅう【能宣集】
大中臣能宣の家集。成立年未詳。三十六人集の一つ。
よつぎものがたり【世継物語】
「栄花物語」「大鏡」の別称。 説話集。1巻。編者未詳。鎌倉中期までに成立。王朝の貴族文人たちの和歌説話や「今昔物語集」などからも集めた説話を56条収める。
よるのねざめ【夜の寝覚】
平安後期の物語。5巻または3巻。作者は菅原孝標女(すがわらのたかすえのむすめ)と伝えられるが未詳。成立年未詳。中の君寝覚の上と中納言との悲恋物語。源氏物語の影響が強い。夜半(よわ)の寝覚。寝覚。