えせ‐もの【似非者】
1 身分の卑しい者。「よき人さらなり、—、下衆(げす)の際だになほゆかし」〈枕・一五九〉 2 にせ者。「但し、—にこそ候ふめれ」〈今昔・二七・三四〉 3 くせ者。したたか者。意地の悪い者。「此家...
えだ‐おうぎ【枝扇】
扇のように使う、葉のついた枝。「もとよりうち切りて、定澄僧都(ぢゃうちょうそうづ)の—にせばや」〈枕・一二〉
えだ‐ざし【枝差し】
枝の出ているぐあい。枝ぶり。「竜胆(りんだう)は、—などもむつかしけれど」〈枕・六七〉
え‐も
[連語]《副詞「え」+係助詞「も」》 1 (あとに肯定の表現を伴って)よくもまあ。よくぞ。「恋ふといふは—名づけたり」〈万・四〇七八〉 2 (あとに打消しの語を伴って)どうしても…できない。「い...
え‐よう【絵様】
1 物を作ったりする場合の見本としてかかれた絵や模様。また、下がきの絵。絵図面。下絵。「物の—やるとて、これがやうに仕うまつるべしと書きたる」〈枕・一〇三〉 2 図案。模様。「鴛鴦(をし)の波の...
えわ・す【酔はす】
[動サ四]酔(よ)うようにする。酔わせる。「果物、さかななど召させよ、人々—・せ、などおほせらるる」〈枕・一〇四〉
え‐わらい【笑笑ひ】
にっこりと笑うこと。また、声を立てて笑うこと。「こと所の局のやうに声たかく—などもせで、いとよし」〈枕・七六〉
え‐わら・う【笑笑ふ】
[動ハ四]にこやかに笑う。また、声を出して笑う。「行きちがふさまなどの慎ましげならず、もの言ひ、—・ふ」〈枕・一八四〉
おあま‐おんせん【小天温泉】
熊本県玉名市にある温泉。泉質は単純温泉。夏目漱石「草枕」に登場する那古井温泉のモデル。
おい
[感] 1 呼びかけたり、注意を促したりするときに発する語。主に男性が同輩・目下に対して用いる。「—、待たないか」 2 呼びかけられて軽く答えるときの語。「—、合点、承知の助」 3 やや驚いたと...