かい‐む【皆無】
[名・形動]全く存在しないこと。全然ないこと。また、そのさま。「欠席者は—である」
[副] 1 残らず。ことごとく。「—損をしても宜しい」〈福沢・福翁自伝〉 2 (下に打消しの語を伴って)全...
かいろ・ぐ【𦨖ぐ】
[動ガ四]揺れ動く。揺らぐ。「秋の野のおしなべたるをかしさは薄こそあれ。…風になびきて—・ぎ立てる」〈枕・六七〉
かえ‐さま【返様/反様】
さかさま。反対。逆。また、裏返し。「—に縫ひたるもねたし」〈枕・九五〉
かえる‐やま【帰山】
福井県中部、南越前町から敦賀市へ通じる峠一帯の呼び名。[歌枕]「—ありとは聞けど春霞立ち別れなば恋しかるべし」〈古今・離別〉
かかずら・う【係う/拘う】
[動ワ五(ハ四)] 1 かかわりあいを持つ。かかわりあって離れられない状態になる。関係する。かかずりあう。「不正事件に—・う」 2 気持ちや考えがそこにひっかかって離れなくなる。こだわる。拘泥す...
かがみ‐なす【鏡なす】
[枕] 1 古代の貴重品である鏡のように大切に思うの意から、「思ふ」にかかる。「—我(あ)が思ふ妹(いも)もありといはばこそ」〈万・三二六三〉 2 鏡を見るように見るの意から、「見る」およびそれ...
かがみ‐やま【鏡山】
滋賀県南部、野洲(やす)市と蒲生(がもう)郡竜王町との境にある山。標高385メートル。[歌枕]「—いざ立ちよりて見てゆかむ」〈古今・雑上〉
佐賀県唐津市中部にある山。唐津湾を望む。標高284...
かき‐いた【掻き板/攪き板】
物をたち切るのに用いる板。裁ち物をするときや、元服の儀式で冠者の髪の端をのせて切りそろえるときに使う。一説に、漆塗りの板で、書いた文字を消して何回も使えるようにしたもの。「人の家につきづきしきも...
かき‐かぞう【掻き数ふ】
[枕]一つ二つと数える意から、「二(ふた)」にかかる。「—二上山に神さびて」〈万・四〇〇六〉
かき‐けが・す【書き汚す/書き穢す】
[動サ四] 1 書き損じる。書きそこなう。「例いとよく書く人も、…—・しなどしたるあり」〈枕・二三〉 2 書きちらす。「あはれなる古事ども、唐(から)のも倭(やまと)のも—・しつつ」〈源・葵〉