い‐かけ【鋳掛(け)】
1 鍋・釜など金物の壊れた部分を、はんだなどで修理すること。 2 《江戸時代、大坂に夫婦連れで歩いた鋳掛け屋があって、3世中村歌右衛門がこれを所作事にして演じたところから》夫婦が連れ立って歩くこと。
いかけまつ【鋳掛松】
歌舞伎狂言「船打込橋間白浪(ふねへうちこむはしまのしらなみ)」の通称。また、その主人公の鋳掛屋松五郎のこと。
いかずちたろうごうあくものがたり【雷太郎強悪物語】
黄表紙。式亭三馬作、歌川豊国画。文化3年(1806)刊。殺人や強盗などの悪事を重ねる雷太郎を、被害者の家族らが浅草観音の導きで討ち取る敵討物。前後編各5冊だが、合巻仕立てとしたものもあり、以後の...
いかに‐ぞや【如何にぞや】
[連語]《「ぞ」「や」は係助詞》 1 状態・理由についての疑問を表す。どうであろうか。どうしてだろうか。「—。宮は夜や更かし給ひし」〈源・蛍〉 2 非難・不満の意を表す。さて、どうだろうか、感心...
いかほ【伊香保】
群馬県中部、渋川市の地名。旧町名。榛名山(はるなさん)中腹にあり、古くからの温泉町。また、古くは榛名山の称。[歌枕]「上野(かみつけの)—の嶺(ね)ろに降ろ雪(よき)の行き過ぎかてぬ妹が家のあた...
いかほ‐の‐ぬま【伊香保の沼】
榛名湖の古称。[歌枕]「まこも生ふる—のいかばかり波越えぬらん五月雨の頃」〈新後拾遺・夏〉
いかりとももり【碇知盛】
浄瑠璃「義経千本桜」の二段目「渡海屋」「大物浦」の段が、人形浄瑠璃および歌舞伎で上演される際の通称。義経に復讐(ふくしゅう)しようとした平知盛が再び敗れ、碇綱をからだに巻いて海中に沈む。
いがごえどうちゅうすごろく【伊賀越道中双六】
浄瑠璃。時代物。10段。近松半二らの合作。天明3年(1783)大坂竹本座初演。伊賀越の仇討ちを題材に、奈河亀輔(ながわかめすけ)の歌舞伎狂言「伊賀越乗掛合羽(のりかけがっぱ)」の改作。「沼津」「...
息精(いきせい)張(は)・る
あるだけの気力を尽くす。意気込む。「そのやうに—・るは大きな毒」〈浄・歌祭文〉
いき‐つぎ【息継ぎ】
[名](スル) 1 歌唱・吹奏や朗読などの途中で息を吸いこむこと。「小節間で—する」 2 水泳中、水から顔をあげて息を吸いこむこと。 3 しばらく休むこと。息休め。「—に一服する」