うきよ‐ぐるい【浮世狂ひ】
遊女に熱中すること。色ぐるい。「悋気(りんき)するではなけれども、—も年による」〈浄・出世景清〉
うきよ‐こうじ【浮世小路】
裏長屋など、浮世の縮図のような小路。また、世間、世の中の意にもたとえていう。→浮世小路(うきよしょうじ)「—の何軒目に狭苦しく暮らした時とは」〈漱石・草枕〉
うきよ‐ことば【浮世言葉】
近世、遊里で用いられた独特な言葉。「ざます」「ありんす」など。くるわことば。さとことば。
うきよ‐こもん【浮世小紋】
当世風の小紋。特に、江戸時代、貞享・元禄(1684〜1704)ごろに流行した型紙小紋染めの文様。
うきよ‐ごころ【浮世心】
この世に執着する心。酒色などの享楽にひかれる心。
うきよ‐ござ【浮世茣蓙】
石畳のような模様を織り出したござ。夏、敷き布団の上敷きに用いた。近世前期に流行。
うきよ‐しょうじ【浮世小路】
近世、大坂の高麗橋筋と今橋筋の中間にあった小路。出合い宿が多くあった。 江戸の日本橋室町にあった小路。
うきよ‐ぞうし【浮世草子】
江戸時代の小説の一種。天和2年(1682)刊の井原西鶴の「好色一代男」以後、元禄期を最盛期として約80年間、上方(かみがた)を中心に行われた小説の一種。仮名草子と一線を画した写実的な描写が特色で...
うきよづかひよくのいなずま【浮世柄比翼稲妻】
歌舞伎狂言。時代世話物。9幕。4世鶴屋南北作。文政6年(1823)江戸市村座初演。現在では、一部が「鈴ヶ森」「鞘当(さやあて)」として独立上演される。
うきよ‐どこ【浮世床】
近世、男の髪を結った店。髪結い床。 [補説]書名別項。→浮世床