五指(ごし)のこもごも弾(はじ)くは捲手(けんしゅ)の一挃(いっちつ)に若(し)かず
《「淮南子(えなんじ)」兵略訓から。5本の指がばらばらに弾く力は握りこぶしの一撃に及ばない意》個々の力は一致団結した力に及ばないことのたとえ。
塞翁(さいおう)が馬(うま)
《「淮南子(えなんじ)」人間訓から》人生の禍福は転々として予測できないことのたとえ。「人間万事—」 [補説]昔、中国の北辺の塞(とりで)のそばに住んでいた老人の馬が胡(こ)の地に逃げたが、数か月...
鹿(しか)を逐(お)う者(もの)は山(やま)を見(み)ず
《「淮南子(えなんじ)」説林訓の「獣を逐う者は、目に太山を見ず」から》利益を得ることに熱中している者は、他の事は顧みなくなるのたとえ。鹿を逐う猟師は山を見ず。
社稷(しゃしょく)墟(きょ)となる
《「淮南子(えなんじ)」人間訓(じんかんくん)から》社稷が祭られず、祭場が荒地になる。国家が滅びる。
獣(じゅう)を逐(お)う者(もの)は目(め)に太山(たいざん)を見(み)ず
《「淮南子(えなんじ)」説林訓から》利益を得ようと夢中になっている者は、周囲の情勢に気づかないことのたとえ。鹿を逐う者は山を見ず。
寸(すん)を詘(ま)げて尺(しゃく)を伸(の)ぶ
《「淮南子(えなんじ)」氾論訓から》1寸縮んで1尺伸びる。小利を捨てて大利を得るたとえ。
せい‐じょ【青女】
《「淮南子(えなんじ)」天文訓から》霜・雪を降らすという女神。転じて、霜や雪。
生(せい)は寄(き)なり死(し)は帰(き)なり
《「淮南子(えなんじ)」精神訓から》人は、仮にこの世に身を寄せて生きているにすぎず、死ぬことは本来いた所に帰ることである。
積羽(せきう)舟(ふね)を沈(しず)む
《「淮南子(えなんじ)」繆称訓から》軽い羽根も大量になると、その重さで舟も沈む。小さなことも積もり重なると大事になることのたとえ。
大勇(たいゆう)は闘(たたか)わず
《「淮南子(えなんじ)」説林訓から》真に勇気のある人は、むやみに人と争わないということ。