しょう‐ぜん【悄然】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 元気がなく、うちしおれているさま。しょんぼり。「—たる後ろ姿」「—としてうつむく」 2 ひっそりと静かなさま。「—として声なし」〈太平記・三七〉
しょう‐ぜん【悚然/竦然】
[ト・タル][文][形動タリ]ひどく恐れるさま。ぞっとしてすくむさま。「—として立ちすくむ」「此の暁の眺矚(ながめ)に撲(うた)れて、覚えず—たる者ありき」〈紅葉・金色夜叉〉
しょう‐ぜん【昭然】
[形動タリ]明らかなさま。「その霊は生ける時よりも—として」〈北越雪譜・二〉
しょう‐ぜん【聳然】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 高くそびえるさま。「霊峰—として立つ」 2 恐れつつしむさま。「—として傾聴する」
しょう‐ぜん【蕭然】
[ト・タル][文][形動タリ]もの寂しいさま。「万山の樹木枝を震うの音か、—たる音山谷に起こり」〈蘆花・自然と人生〉
しょう‐ぜん【鏘然】
[ト・タル][文][形動タリ]玉や鈴などの鳴るさま。また、水の音がさらさらと美しく聞こえるさま。「号鈴—として護門の狗吠(くはい)旅亭に聞え」〈織田訳・花柳春話〉
しょく‐ぜん【色然】
[ト・タル][文][形動タリ]驚きや怒りで顔色を変えるさま。「—として曰く」〈織田訳・花柳春話〉
しん‐ぜん【森然】
[ト・タル][文][形動タリ] 1 樹木のこんもり茂っているさま。「—たるブナの森」 2 多く並び立つさま。「隊伍—たる軍を見る」〈鴎外・ふた夜〉 3 おごそかであるさま。「星という星の光のいか...
じ‐ねん【自然】
1 (「に」や「と」を伴って副詞的に用いる)おのずからそうであること。ひとりでにそうなること。「—と浸み込んで来る光線の暖味(あたたかみ)」〈漱石・門〉 2 仏語。人為を離れて、法の本性としてそ...
じゃく‐ぜん【寂然】
[ト・タル][文][形動タリ]⇒じゃくねん(寂然)