えん‐しつ【燕室】
《「燕」はくつろぐ意》休息する部屋。休憩室。「某伯爵の—に題す」〈鉄幹・東西南北〉
えん‐しゅつ【燕出】
天子のお忍びの外出。微行。
えん‐じ【臙脂/燕脂】
1 エンジムシの雌から採取する赤色染料。生臙脂(しょうえんじ)。 2 紅花(べにばな)から作った染料。べに。 3 紫と赤を混ぜた絵の具。 4 「臙脂色」の略。
えん‐じゃく【燕雀】
1 ツバメとスズメ。また、そのような小鳥。 2 度量の小さい人物。小人物。
燕雀(えんじゃく)安(いずく)んぞ鴻鵠(こうこく)の志(こころざし)を知(し)らんや
《「史記」陳渉世家から》ツバメやスズメのような小さな鳥には、オオトリやコウノトリのような大きな鳥の志すところは理解できない。小人物には大人物の考えや志がわからない、というたとえ。
えんじゃく‐るい【燕雀類】
1 ツバメやスズメのような小鳥類。 2 スズメ目に分類される鳥の総称。
えん‐ず【燕巣】
「燕窩(えんか)」に同じ。
えん‐せき【宴席/燕席】
宴会の席。酒盛りの席。「—を設ける」「—に連なる」
えん‐せき【燕石】
《燕山から出る、玉(ぎょく)に似るが玉でない石の意》まがいもの。また、価値のないものを珍重し、誇ること。小才の者が慢心するたとえ。
えんせきざっし【燕石雑志】
江戸後期の随筆。5巻6冊。曲亭馬琴著。文化8年(1811)刊。多岐にわたる古今の事物を、和漢の書物から引用しつつ考証したもの。