売(う)り家(いえ)と唐様(からよう)で書(か)く三代目(さんだいめ)
初代が苦心して財産を残しても、3代目にもなると没落してついに家を売りに出すようになるが、その売り家札の筆跡は唐様でしゃれている。遊芸にふけって、商いの道をないがしろにする人を皮肉ったもの。
えきべん‐だいがく【駅弁大学】
戦後の教育改革により次々にできた新制大学のこと。昭和24年(1949)、新制大学が駅弁を売る駅のある所に必ずといってよいほどできたことを皮肉って、大宅壮一がいった語。
えどはんじょうき【江戸繁昌記】
江戸後期の地誌。5編5冊。寺門静軒著。天保3〜7年(1832〜36)刊。相撲・吉原など、江戸市中の繁栄を記したもの。作者の皮肉な目と批判精神により、天保改革では風俗を乱したとの理由で発禁。
おあいにく‐さま【御生憎様】
[形動]《「生憎(あいにく)」を丁寧にいう語》相手の希望に応じられず申し訳ないという気持ちを表す語。皮肉の気持ちを込めていうこともある。「まことに—なことですが、主人は出かけております」「—、た...
おお‐だま【大玉】
《「おおたま」とも》 1 大きい玉。 2 打ち上げ花火で、火薬・発色剤などを調合して丸めた大きな玉。 3 大型の弾丸。「鉄鉋むしゃ、或いは—二つ玉、火ぶたを切ってはなしければ」〈洒・淫女皮肉論〉
おお‐ども【大供】
《「子供」に対して作られた語》大人。多く、子供っぽい大人をからかい、皮肉っていう語。「各町内の要所要所には—子供の一団が樽御輿(たるみこし)をとりまいて」〈中勘助・銀の匙〉
お‐かげ【御蔭/御陰】
1 他から受けた力添え・恩恵。また、神仏の助け。加護。「—をこうむる」 2 ある物事がもたらすよい結果。皮肉の気持ちをこめて、悪い影響についていうこともある。「熟睡した—で気分がいい」「残業が多...
おきのどく‐さま【御気の毒様】
[形動] 1 相手の不幸に同情する気持ちを表す語。「事故に遭われたとは—です」 2 相手の期待に添えなかったり、相手に迷惑をかけたりしたときに謝る気持ちを表す語。皮肉に、またからかって用いられる...
おくじょうのきょうじん【屋上の狂人】
菊池寛の戯曲。大正5年(1916)発表。狂人であることのほうが、かえって幸福ではないかとする人生への懐疑と皮肉を描く。
お‐さだまり【御定まり】
いつも同じであることを少し皮肉っていう語。おきまり。「—の自慢話」