おお‐はず【大筈】
無責任なこと。いいかげんなこと。「嘘をつかず—いはぬ男」〈浮・禁短気・六〉
おっとっ‐て【押っ取って】
[副] 1 おおよそ。だいたい。ざっと。「—銀になほして九十貫目なり」〈浮・禁短気・四〉 2 さしあたってすぐに。意のままに。「私にも—つかはるるほど金が欲しや」〈浮・諸艶大鑑・三〉
おどもり
1 滞ること。また、そのもの。累積した結果。「年々の湿気の—出まして」〈浮・禁短気・三〉 2 水たまり。「どぶでも小用の—が、残ってあったものぢゃあろぞい」〈滑・膝栗毛・六〉
おもて‐つき【表付き】
1 建物の正面。「銀座通りに面した—とはちがって」〈荷風・つゆのあとさき〉 2 雪駄などで、畳表のついたもの。 3 外見。みてくれ。「内証はともあれ、—のよい、親にかかりの息子には」〈浮・禁短気・六〉
おも‐なが【面長】
[名・形動] 1 顔が長めなこと。また、そのさま。「—な人」 2 態度や気持ちがのんびりしていること。また、そのさま。「懐紙をな、眉にあてて私を、—に御覧なすって」〈鏡花・眉かくしの霊〉 3 お...
おもわ‐く【思わく/思惑】
《が原義。「惑」は当て字》 1 あらかじめ考えていた事柄。考え。意図。また、見込み。「なにか—がありそうだ」「—が外れる」 2 自分のしたことに対する他人の反応、評価。評判。「世間の—が気に...
かか・ゆ【抱ゆ】
[動ヤ下二]《「かか(抱)う」が室町時代以降ヤ行に転じて用いられた語。終止形は「抱ゆる」となる例が多い》「抱える」に同じ。「乗合一同、旅の苦を忘れて、腹を—・ゆるほどに」〈魯文・西洋道中膝栗毛〉...
かす・る【掠る/擦る】
[動ラ五(四)] 1 軽く触れて通り過ぎる。かすめる。「弾丸が耳を—・った」 2 上前をはねる。「賃金を—・る」 3 かすり書きにする。 4 他人のものをちょっと利用する。「その提灯の明りを—...
かた‐ぎ【気質/形気/容気】
《「形木」から》 1 身分・職業・年齢層・環境などを同じくする人たちの間にみられる、特有の気風・性格。「職人—」「昔—」 2 習わし。慣習。「アル程ノ宝ヲ奉ラルル—ガゴザッタ」〈天草本伊曽保・イ...
かた‐つら【片面】
物の一方の側。一方の面(めん)。また、顔の半面。「とにかく内義の—の耳を、五はいづつでふさいでおき」〈浮・禁短気・三〉