いおう【硫黄】
酸素族元素の一。単体は無臭の黄色結晶。温泉や火山帯に産する。水には溶けない。斜方硫黄・単斜硫黄などの同素体がある。空気中で熱すると青い炎をあげて燃え、悪臭のある二酸化硫黄(亜硫酸ガス)を生じる。...
いおう‐か【硫黄華】
硫黄の蒸気を急冷し固化させて得られる黄色の粉末。天然には硫黄泉の噴出口にみられる。昇華硫黄。
いおう‐さいきん【硫黄細菌】
化学合成を行う細菌で、硫化水素などを酸化して硫黄や硫酸を生じる。光合成を行う紅色硫黄細菌・緑色硫黄細菌などを含めていうこともある。
いおう‐さんかぶつ【硫黄酸化物】
硫黄の酸化物の総称。大気汚染物質の一。石油など硫黄を含む物質の燃焼によって生じる二酸化硫黄(亜硫酸ガス)が空気中で酸化されて三酸化硫黄となり、さらに水分を含んで硫酸の微粒子となる。化学式SOx
いおう‐さんじゅうご【硫黄三五】
硫黄の放射性同位体の一つ。半減期は87.4日。ベータ崩壊し、最終的に安定元素の塩素35に変化する。ベータ線のエネルギーが弱いため、生体内の代謝などを調べる際、この化合物が放射性指示薬として広く利...
いおう‐ざん【硫黄山】
北海道北東部、知床半島にある山。標高1562メートル。羅臼(らうす)岳の北に位置する。知床硫黄山。 ⇒アトサヌプリ
いおう‐じま【硫黄島】
⇒いおうとう(硫黄島) 鹿児島県の火山島。三島村(みしまむら)に属する。かつては硫黄の採掘が行われていた。俊寛(しゅんかん)の流された所といわれ、墓がある。薩摩(さつま)硫黄島。鬼界(きかい...
いおうじまいまだぎょくさいせず【硫黄島いまだ玉砕せず】
上坂冬子による歴史ノンフィクション。平成5年(1993)刊。太平洋戦争末期に日米双方で4万人もの犠牲者を出した硫黄島の戦いを主題に、僧侶となった元大佐が遺骨回収のため腐心する姿を描く。
いおう‐せん【硫黄泉】
泉質の一。硫黄分を多く含む温泉。広義には硫化水素を含むものもいう。皮膚病や神経痛に効く。草津温泉・日光湯元温泉など。
いおう‐とう【硫黄島】
東京都、小笠原諸島の南西、硫黄列島の中央の火山島。第二次大戦の激戦地。現在は自衛隊の基地が置かれている。中硫黄島。いおうじま。 菊村到の短編小説。昭和32年(1957)発表。同年、第37回芥...