たち‐ながら【立ち乍ら】
[副]《立ったままでの意から》ほんのちょっと。ちょっとの間。「—こなたに入り給へ、とのたまひて」〈源・夕顔〉
たち‐な・む【立ち並む】
[動マ四]立って並ぶ。たちならぶ。「上達部の—・み給へるに」〈枕・八九〉
たち‐なら・す【立ち均す/立ち平す】
[動サ四]踏みつけて平らにする。また、平らにするほど、その地を幾度も訪れる。「海石榴市(つばきち)の八十(やそ)の衢(ちまた)に—・し結びし紐を解かまく惜しも」〈万・二九五一〉
たち‐なら・す【立ち慣らす/立ち馴らす】
[動サ四]なれて親しむようにする。なじませる。「さを鹿のわきて—・すらむも心ことなり」〈枕・六七〉
たち‐なら・ぶ【立(ち)並ぶ】
[動バ五(四)] 1 並んで立つ。「沿道に群衆が—・ぶ」「アパートが—・ぶ」 2 才能・力量などが同じほどである。肩を並べる。「技術で彼に—・ぶ人はいない」 [動バ下二]同列に並べる。同じよ...
たち‐な・る【立ち馴る】
[動ラ下二]いつもその場所にいてなれ親しむ。「局どもの前わたるいみじう、—・れたらむ心地もさわぎぬべしかし」〈枕・九二〉
たち‐ぬ・る【立ち濡る】
[動ラ下二]立ったまま雨などに濡れる。「あしひきの山のしづくに妹(いも)待つと我(われ)—・れぬ山のしづくに」〈万・一〇七〉
たち‐のき【立(ち)退き】
立ち退くこと。特に、住まいを明け渡してよそへ移ること。「区画整理で—を迫られる」
たちのき‐りょう【立(ち)退き料】
土地・家屋の貸し主が、借り主に明け渡しを求めるとき、移転による損失を補償するために支払う金銭。
たち‐の・く【立(ち)退く】
[動カ五(四)] 1 その場を立ち去り、よそへ移る。「デモ隊が—・かされる」 2 住まいを明け渡してよそへ移る。「建て替えのためアパートを—・く」