さし‐い・ず【差し出づ/射し出づ】
[動ダ下二] 1 《「さし」は光が射す意》さしはじめる。輝き出る。「日も—・でぬべし」〈枕・三六〉 2 ㋐はっきり姿を現す。ぬきんでる。「さる滝の上に、わらふだの大きさして、—・でたる石あり」〈...
した‐すだれ【下簾】
牛車(ぎっしゃ)の前後の簾の内側に掛けて、簾の下から外部に長く垂らした絹布。納言以上、または女房の車に用いた。
しの‐すだれ【篠簾】
篠竹を編んで作った簾。
しゃ‐か【瀉下】
[名](スル) 1 水などをそそぎくだすこと。「前面の峭壁(しょうへき)上より数条の水簾(すいれん)を—し」〈鉄腸・雪中梅〉 2 下痢すること。
しり‐くち【後口/尻口】
1 《「しりぐち」とも》牛車(ぎっしゃ)などの後方の出入り口。「尼の車、—より水晶の数珠、薄墨の裳、袈裟、衣、いといみじくて、簾はあげず」〈枕・二七八〉 2 後ろと前。あとと先。「—首尾つづまら...
じょ【鋤】
[音]ジョ(呉) [訓]すき すく 1 農具の一。すき。「鋤簾(じょれん)」 2 田畑をすく。「耕鋤」
すい‐れん【垂簾】
1 すだれをたれること。また、たれたすだれ。 2 《昔、中国で男女の区別を厳しくするため、皇太后などが群臣に会うとき、その前にすだれを垂れたところから》天子が幼年のとき、皇太后などが代わって行う...
芹(せり)摘(つ)・む
《平安時代に慣用された歌語。宮中の庭掃除の男が、芹を食べる后を御簾(みす)の隙から見て思いを寄せ、芹を摘んでは御簾の辺りに置くが、そのかいもなく、ついに焦がれ死にしたという故事から》思いが通じな...
ぜ‐じょう【軟障】
《「ぜんじょう」の撥音の無表記》宮中の行事の際の装飾を兼ねた障屏用の幕。柱の間、御簾(みす)の内側にかけた。ふつう、絹地の表面に唐絵や大和絵を描き、周囲に紫の綾(あや)の縁を巡らし、乳(ち)に綱...
そと‐みす【外御簾】
江戸時代の歌舞伎劇場で、東西の一階桟敷のうち、内御簾(うちみす)に続いた6間ずつの客席。→内御簾