くれない‐の【紅の】
[枕] 1 色の美しく、浅い意から、「色」「あさ」にかかる。「—色には出でじ」〈古今・恋三〉 「—浅葉(あさは)の野らに」〈万・二七六三〉 2 紅花の汁の染料を「うつし」といい、また、紅を水に振...
くれない‐の‐うすよう【紅の薄様】
1 紅色の薄手の鳥の子紙。「—に、こまやかに書きたるべしと見ゆ」〈源・浮舟〉 2 襲(かさね)の色目の名。襲の衣の上から下へ紅をしだいに薄くし、下の2枚を白としたもの。
くれない‐の‐しょうぞく【紅の装束】
成人の用いる単(ひとえ)や袴(はかま)などの色を紅とした服装。
くれないのつばさ【紅の翼】
菊村到の小説。民間航空のパイロットが活躍するサスペンス。昭和33年(1958)、中平康監督により映画化。出演、石原裕次郎、岡田真澄、二谷英明、中原早苗ほか。
くれない‐の‐なみだ【紅の涙】
《「紅涙(こうるい)」を訓読みにした語》 1 嘆き悲しんで出す涙。血の涙。「七人、—を流して惜しむ」〈宇津保・俊蔭〉 2 感動のあまり出す涙。感涙。「唐(もろこし)の人々もこの世の人も聞くかぎり...
くれない‐の‐は【紅の葉】
《「紅葉(こうよう)」を訓読みにした語》もみじ。「幾しほのもみぢふりてかたつた姫—を深く染むらむ」〈相模集〉
くれない‐の‐はかま【紅の袴】
十二単などの女房装束で、成人女子が用いた紅染めの袴。緋(ひ)の袴。
くれない‐の‐ふで【紅の筆】
軸の赤い、婦人用の筆。転じて、恋文。「ふみそめて思ひ帰りし—のすさみをいかで見せけむ」〈金葉・恋上〉
べに‐の‐き【紅の木】
ベニノキ科の半落葉性の小高木。樹皮は赤褐色。葉は大形の心臓形で、強光を避けて回転する性質がある。秋に紅色か白色の5弁花をつけ、実は三角状で刺が密生し、中に種子が数十個入っている。赤い仮種皮からと...