さざれ‐し【細石】
「さざれいし」の音変化。「信濃なる千曲の川の—も君し踏みてば玉と拾はむ」〈万・三四〇〇〉
さざれ‐なみ【細波】
[名] 1 さざ波。「—浮きて流るる泊瀬川(はつせがは)寄るべき磯のなきがさぶしさ」〈万・三二二六〉 2 さざ波がしきりに、または、絶えず立つところから、「しくしくに」「やむ時もなし」「間(ま...
さざれ‐みず【細水】
さらさらと音を立てて流れる水。「いつとなくしほたれ山の—暮れ行くままに音そへつなり」〈散木集・八〉
さ‐なり【細鳴り】
小さな音。「歩(あり)くと言へども、—もなく、忍び歩きのていなり」〈伽・猫のさうし〉
さ‐より【細魚/針魚/鱵】
ダツ目サヨリ科の海水魚。全長約40センチ。体は細長く、下あごが突き出し、先が赤い。背部は青緑色、腹側は銀白色。沿岸の表層にすみ、汽水域にも入る。刺身、吸い物種とされる。《季 春》
しただみ【小蠃子/細螺】
キサゴの古名。「香島嶺(かしまね)の机の島の—をい拾ひ持ち来て石もちつつき破り」〈万・三八八〇〉
しもと【葼/楉/細枝】
長く伸びた若い小枝。「生ふ—この本山のましばにも告(の)らぬ妹が名かたに出でむかも」〈万・三四八八〉
しもと‐だな【葼棚】
しもとを組んで簀(す)の子状に編み、脚をつけた棚。祭祀(さいし)用の調度。
しもと‐ゆう【葼結ふ】
[枕]刈り取ったしもとをカズラなどで結わえる意から、「かづら」にかかる。「—葛城(かづらき)山に降る雪の」〈古今・大歌所御歌〉
せい‐のう【細男/才男】
《「のう」は「男」の字音「なん」から》 1 御神楽(みかぐら)で、人長(にんじょう)の舞のあと、こっけいな物まねをした人。 2 平安時代ごろから、神社の祭礼や御霊会(ごりょうえ)などで、特殊な舞...