うち‐ちん【打(ち)賃】
1 絹などの布を打って柔らかくする仕事の工賃。 2 両替する際に、両替屋に払う手数料。切り賃。
うち‐どの【打ち殿/擣ち殿】
装束に仕立てる平絹や綾を砧(きぬた)で打ってつや出しするための建物。「ここかしこの—より参らせたる擣(う)ち物ども」〈源・玉鬘〉
うち‐ばかま【打袴】
女房装束の際に用いた袴で、絹地を砧(きぬた)で打って光沢を出したもの。のちには、板引きにして光沢を出した。色は紅が多い。
うち‐め【打ち目/擣ち目】
絹などを砧(きぬた)で打ったあとの光沢の出ぐあい。「紅の色、—など、輝くばかりぞ見ゆる」〈枕・八三〉
うち‐もの【打(ち)物】
1 雅楽で使う打楽器。羯鼓(かっこ)・三の鼓(つづみ)・太鼓・鉦鼓(しょうこ)など。 2 刀剣・薙刀(なぎなた)などの、打ち合って戦うための武器。 3 打ち鍛えたり、打って延ばしたりして作った金...
うち‐わ【団扇】
《「打ち羽」の意という》 1 あおいで風を起こす道具。ふつう、細く削った竹の骨に紙や絹を円形に張って作る。《季 夏》「もてなしの—の風のやや及ぶ/汀女」 2 軍配団扇(ぐんばいうちわ)のこと。 ...
うまがた‐の‐しょうじ【馬形の障子】
表に馬の絵、裏に騎馬でする打毬(だきゅう)の図を描いた、絹張りの衝立(ついたて)障子。清涼殿の西庇(にしびさし)の渡殿(わたどの)の北、台盤所(だいばんどころ)や朝餉(あさがれい)の簀(す)の子...
うら‐きん【裏金】
1 日本画で、絵絹の裏から金箔(きんぱく)を当てたもの。裏箔(うらはく)。 2 裏に金箔を張った陣笠(じんがさ)。侍大将などがかぶった。 3 江戸時代、藩札発行の際に、その兌換(だかん)のために...
うら‐ざいしき【裏彩色】
中国・日本画で、絵絹の裏側からも彩色すること。色をぼかし柔らかい感じを出す効果がある。また、その彩色。裏塗り。裏具。
うらじま‐おり【裏縞織(り)】
表は無地または霜降りに、裏は格子や縞などに織った織物。毛織物はコートに、絹織物は傘などに用いる。