おうぎ‐ばら【扇腹】
江戸時代、武士の刑罰の一。切腹と斬罪(ざんざい)の中間の重さのもので、罰を受ける者が、短刀の代わりに三方(さんぼう)に載せた扇を取って礼をするのを合図に介錯人が刀でその首を切る。扇子腹(せんすばら)。
おおやけ‐ばら【公腹】
世の中全体の立場からみて腹が立つこと。公憤。「—とか、よからぬ人の言ふやうに、憎くこそ思う給へられしか」〈紫式部日記〉
おくに‐ばら【御国腹】
⇒国腹(くにばら)
おとこ‐ばら【男腹】
男ばかり産む女。→女腹(おんなばら)
おとり‐ばら【劣り腹】
正妻以外の女。身分の低いほうの女。また、その女から生まれた子。「聞けばかれも—なり」〈源・行幸〉
お‐なか【御中】
1 (「お腹」とも書く)腹を丁寧にいう語。もと女性語。「—が痛い」「—がすいた」 2 飯・食事をいう女房詞。 3 綿(わた)・真綿をいう女房詞。 4 室町時代、武家の奥向きに仕えた女中の役名。中...
おんな‐ばら【女腹】
女の子ばかりを産む女。→男腹
かい‐ふく【開腹】
[名](スル)手術のため、腹部を切り開くこと。「—手術」
かげ‐ばら【陰腹】
人形浄瑠璃や歌舞伎で、登場人物が観客に見えないところで切腹したのを隠して現れ、苦痛をこらえながら心中をあかす演技や場面。「新薄雪物語(しんうすゆきものがたり)」の園部邸合腹(三人笑い)の段など。
かた‐じゃばら【片蛇腹】
絹糸の縒(よ)り方の一。片縒り糸と菅糸(すがいと)をより合わせたもので、縒りが向かい合わず、同じ方を向いている。日本刺繍(にほんししゅう)に用いる。