クレーブのおくがた【クレーブの奥方】
《原題、(フランス)La Princesse de Clèves》ラファイエットの小説。1678年、匿名で刊行。アンリ2世の治世の宮廷を舞台に、貞淑な人妻が美貌の青年公爵に愛され悩む姿を描く。フ...
くろいしんりん【黒い森林】
井上光晴の小説。昭和41年(1966)1〜12月にかけて雑誌「展望」に連載、昭和43年(1968)刊行。スターリン時代のモスクワを舞台とする。
くろかみ【黒髪】
長唄・地歌の曲名。初世桜田治助作詞、初世杵屋佐吉(きねやさきち)(地歌としては湖出(こいで)市十郎)作曲。天明4年(1784)江戸中村座初演の歌舞伎狂言「大商蛭小島(おおあきないひるがこじま)...
くろ‐ご【黒衣/黒子】
《「くろこ」とも》 1 歌舞伎で、俳優の演技や舞台進行の介添えをする人が着る黒い衣装。また、その人。人形浄瑠璃では、人形遣いが着る黒い衣装。くろんぼう。黒具(くろぐ)。 2 表に出ないで物事を処...
クロス‐オーバー【cross over】
[名](スル) 1 異なる分野の物事を組み合わせて新しい物事を作り出すこと。「歌舞伎とミュージカルとを—させた作品」 2 ジャズ・ソウル・ロックなど、異なったジャンルの音楽の要素を交ぜて作り出し...
くろだ‐そうどう【黒田騒動】
江戸初期、筑前福岡藩黒田家の御家騒動。藩主忠之と家老栗山大膳との確執から、寛永9年(1632)大膳は忠之に謀反心のあることを幕府に出訴。翌年、裁定があって黒田家は存続、大膳は陸奥盛岡藩南部家に預...
くろづか【黒塚】
福島県二本松市、阿武隈川東岸、安達(あだち)ヶ原の古跡。鬼女伝説がある。
謡曲。五番目物。観世流では「安達ヶ原」。奥州安達ヶ原にすむ鬼女の家に山伏が投宿し、襲われるが祈り伏せる。
歌舞伎舞...
くろふね‐ずきん【黒船頭巾】
《歌舞伎俳優姉川新四郎が侠客の黒船忠右衛門の役を演じた際に用いたところから》投げ頭巾の別称。姉川頭巾。
くろふね‐ちゅうえもん【黒船忠右衛門】
歌舞伎・浄瑠璃で、享保(1716〜1736)ごろの大坂堂島の侠客(きょうかく)根津四郎右衛門を劇化した人物の名。「黒船出入湊(くろふねでいりのみなと)」などの多くの作品がある。
くろ‐ほん【黒本】
江戸中期、赤本に次いで、延享(1744〜1748)ころから青本とともに婦女子の間で流行した草双紙(くさぞうし)の一。黒い表紙で、歌舞伎・浄瑠璃のあらすじや英雄伝などを題材にした絵本。黒表紙。