かかり‐の‐まつ【懸(か)りの松】
1 能舞台で、橋懸かりの前の白州に等間隔に植えられた3本の若松のうち、最も揚げ幕に近い松。三の松。 2 蹴鞠(けまり)をする場所の西北隅にある松。
かが・う【嬥歌ふ】
[動ハ四]男女が集まって飲食・歌舞に興じる。嬥歌(かがい)をする。歌垣(うたがき)をする。「娘子(をとめ)壮士(をとこ)の行き集ひ—・ふ嬥歌に」〈万・一七五九〉
かがく‐はんのう【化学反応】
1 物質を構成する原子間で組み替えが起こって変化する過程。 2 (比喩的に)複数のものが組み合わされて、予想しなかった効果の生じること。「バレエと歌舞伎の競演によって新たな—が生じる」
かが‐とび【加賀鳶】
1 江戸時代、加賀藩前田家が江戸藩邸で召し抱えておいた鳶職人で編成した火消し。装束が美麗で、大藩召し抱えの特権意識を持ち、一般の町火消しとの間で争いが多かった。 2 歌舞伎狂言「盲長屋梅加賀鳶(...
かが‐ぶし【加賀節】
1 室町時代に流行した小歌。加賀国から出た遊女(加賀女(かがめ))が都で歌いはやらせたものという。 2 「嘉太夫節(かだゆうぶし)」に同じ。 3 万治・寛文(1658〜1673)のころ、江戸で歌...
かがみ‐いた【鏡板】
1 壁・天井などに張る、平らで滑らかな一枚板。 2 能舞台の後方正面の羽目板。ふつう、大きく1本の老松を描く。 3 轡(くつわ)の部分の名。はみの両端に付いて馬の口脇をおさえる金具。
かがみじし【鏡獅子】
新歌舞伎十八番の一。舞踊劇。長唄。本名題「春興(しゅんきょう)鏡獅子」。福地桜痴作詞、3世杵屋正次郎(きねやしょうじろう)作曲、2世藤間勘右衛門・9世市川団十郎振り付け。明治26年(1893)歌...
かがみ‐の‐ま【鏡の間】
1 能舞台で、橋懸かりの奥の揚げ幕のすぐ内にある板敷きの部屋。姿見鏡を置き、役者は登場直前にここで面(おもて)をつけ、気を統一する。 2 江戸時代、歌舞伎舞台で大臣柱と大臣柱の間の本舞台になると...
かがみ‐の‐まつ【鏡の松】
能舞台で、鏡板(かがみいた)に描かれる老松の絵。奈良春日(かすが)神社の影向(ようごう)の松を写すという。
かがみやまこきょうのにしきえ【加賀見山旧錦絵】
浄瑠璃。時代物。11段。容楊黛(ようようたい)作。天明2年(1782)江戸外記座初演。松平周防守(すおうのかみ)邸内での草履打ち事件と加賀騒動とを題材にしたもの。翌年、歌舞伎に移入。鏡山。加賀...