みやま‐ぎ【深山木】
奥深い山に生えている木。「—にねぐら定むるはこ鳥もいかでか花の色にあくべき」〈源・若菜上〉
身(み)を砕(くだ)・く
1 大変な苦労・努力をする。身を粉(こ)にする。「—・いて研究にうち込む」 2 ひどく悩み苦しむ。「命も堪ふまじく、—・きておぼし惑ふ」〈源・若菜下〉
身(み)を捨(す)・てる
1 一身を犠牲にする。「—・てる覚悟で事に当たる」 2 出家する。「—・てむも惜しかるまじき齢」〈源・若菜下〉 3 からだを投げ出す。ひれ伏すようにする。「—・てて額(ぬか)をつき」〈更級〉
身(み)を投(な)・げる
1 投身自殺をする。「屋上から—・げる」 2 からだを投げ出すようにして速く走る。「狐、—・げて逃ぐれども」〈宇治拾遺・一〉 3 物事に熱中する。「鞠に—・ぐる若君達」〈源・若菜上〉
むかえ‐ゆ【迎へ湯】
産湯(うぶゆ)を使わせるとき、相手役として産児を受け取ること。また、その役の人。「御—におりたち給へるも、いとあはれに」〈源・若菜上〉
むかし‐の‐よ【昔の世】
1 過去の世。往昔。「おぼろげの—のあたならぬ人は」〈源・若菜上〉 2 生まれる以前の世。前世。「—ゆかしげなり」〈源・紅葉賀〉
むくつけ・し
[形ク] 1 無骨(ぶこつ)である。無作法である。無風流である。現代語としては、「むくつけき大男」のように連体形だけが用いられる。「やれやれ—・き痩(やせ)法師の」〈仮・竹斎・上〉 2 気味悪い...
む‐げ【無下】
[名・形動ナリ] 1 まちがいなくそれであること。また、そのさま。「今は—の親ざまにもてなして扱ひ聞こえ給ふ」〈源・薄雲〉 2 まったく問題にもならないこと。また、そのさま。論外。「—の末に参り...
もと‐い【基】
《「本(もと)居(い)」の意》 1 建物などの土台。基礎。 2 物事の基礎。根本。根拠。「医学の—を築く」「国の—を定める」 3 原因。「女の身はみな同じ罪深き—ぞかし」〈源・若菜下〉
も‐ぬ・ける【蛻ける】
[動カ下一][文]もぬ・く[カ下二] 1 抜けて外へ出る。抜ける。脱する。「新妻の事でも想像して魂が—・けたな」〈有島・クララの出家〉 2 蝉(せみ)や蛇が外皮を脱ぐ。脱皮する。「—・けたる虫の...