し‐え【紫衣】
紫色の袈裟(けさ)および法衣の総称。古くは勅許によって着用した。紫甲。しい。
し‐え【緇衣】
1 墨染めのころも。しい。 2 僧侶。
しお‐ごろも【潮衣】
海水をくむときに着る着物。また、海水でぬれた着物。「汀(みぎは)の満ち干の—の、袖を結んで肩に掛け」〈謡・松風〉
しおなれ‐ごろも【潮馴れ衣】
潮水になじんだ衣服。「—袖寒き浦曲(うらわ)の秋の夕べかな」〈謡・融〉
しおやき‐ぎぬ【塩焼き衣】
塩を作る人が着る粗末な衣服。しおやきごろも。「須磨の海人(あま)の—のなれなばか一日(ひとひ)も君を忘れて思はむ」〈万・九四七〉
しおやき‐ごろも【塩焼き衣】
「しおやきぎぬ」に同じ。「志賀の海人(あま)の—なれぬれど恋といふものは忘れかねつも」〈万・二六二二〉
しき‐え【色衣】
墨染めの衣以外の法衣。紫・緋・黄・青などの色があり、高位の僧が着る。
した‐ごろも【下衣】
上衣の下に着る衣。下着。「白たへのあが—失はず持てれわが背子(せこ)ただに逢ふまでに」〈万・三七五一〉
しちじょう‐え【七条衣】
「七条の袈裟(けさ)」に同じ。
しめ‐ころも【染め衣】
色を染めた衣。「—をまつぶさに取り装ひ」〈記・上・歌謡〉