もろ‐ごい【諸恋】
互いに恋し合うこと。相思相愛。「さすがなる御—なり」〈源・藤裏葉〉
もろ‐ごえ【諸声】
互いに声を合わせること。いっしょに声を出すこと。「人々の—に叫ぶを聞きつ」〈鴎外訳・即興詩人〉
もろ‐ごころ【諸心】
[名・形動ナリ]ともに心を合わせること。また、そのさま。「御わたりのほども、—に、はかなきこともし出で給ひて」〈源・若菜上〉
もろ‐ごし【諸腰】
《「もろこし」とも》刀と脇差し。両腰(りょうごし)。
もろ‐さしなわ【諸差(し)縄】
馬の差し縄で、左右両方につけたもの。
もろ‐ざし【諸差(し)/両差(し)/双差(し)】
相撲で、両腕を相手の両脇に差し入れて組むこと。二本差し。
もろ‐しらが【諸白髪】
1 すっかり白髪になること。総白髪。「身はすでに老い重りて—」〈謡・融〉 2 夫婦そろって白髪になるまで長生きすること。共白髪。「夫婦—まで添ひたりし」〈咄・醒睡笑・六〉
もろ‐ずね【諸脛】
左右のすね。「—を薙(な)いで、こけた所を」〈虎明狂・乳切木〉
もろ‐そで【諸袖】
左右の袖。「打ち伏して、—に顔を掩うた」〈木下尚江・良人の自白〉
もろた‐ぶね【諸手船】
1 多くの櫓(ろ)のついた早船。また、2挺櫓の早船。 2 島根県松江市にある美保神社の諸手船神事に用いるくり舟。《季 冬》