あお‐にび【青鈍】
染め色の名。青みがかった薄墨色。仏事や喪中のときに用いた。
うす‐にび【薄鈍】
1 染め色の名。鈍色(にびいろ)の薄いもの。薄いねずみ色。 2 1の色の衣服。喪服・僧服など。「御叔父の服(=服喪)にて—なるも」〈源・蜻蛉〉
うす‐のろ【薄鈍】
[名・形動]知能が少し劣っていて、反応や動作がにぶいこと。また、そのさま。「—な動作」
う‐どん【迂鈍】
[形動][文][ナリ]愚かで役に立たないさま。世事にうとくてのろいさま。愚鈍。「蒼ンぶくれで、—な顔をした御飯焚が」〈里見弴・安城家の兄弟〉
うん‐こん‐どん【運根鈍】
成功するには、幸運と根気と、鈍いくらいの粘り強さの三つが必要であるということ。運鈍根。
おそ【遅/鈍】
《形容詞「おそい」の語幹》心の働きの鈍いこと。愚か。まぬけ。「みやびをと我は聞けるをやど貸さず我を帰せり—のみやびを」〈万・一二六〉
ぐ‐どん【愚鈍】
[名・形動]判断力・理解力がにぶいこと。頭が悪くのろまなこと。また、そのさま。「二等と三等との区別さえも弁(わきま)えない—な心が腹立たしかった」〈芥川・蜜柑〉 [派生]ぐどんさ[名]
しょう‐どん【焼鈍】
⇒焼き鈍(なま)し
ち‐どん【痴鈍】
[名・形動]知恵のまわりが遅くて鈍いこと。また、そのさま。愚鈍。「いかに—な僕と雖も」〈漱石・明暗〉
ち‐どん【遅鈍】
[名・形動]行動などがのろくて鈍いこと。また、そのさま。「—なる生活も」〈独歩・河霧〉