なぎ‐がま【薙ぎ鎌】
1 物を薙ぎ切るための鎌。ないがま。 2 鎌に長柄をつけたもので、人馬の足などを薙ぎ払うための武器。ないがま。「郎等下部まで、熊手—持ちて」〈盛衰記・三六〉
なごえ‐きりどおし【名越切通し】
神奈川県鎌倉市東部、逗子市との境にある切通し。鎌倉七口の一で、三浦半島に通じる要路だった。
なし‐じ【梨子地】
1 蒔絵(まきえ)の地蒔(じま)きの一。漆を塗った上に梨子地粉を蒔き、乾燥後、梨子地漆を塗って、漆を透かして梨子地粉が見えるように研いだもの。梨の実の表皮に似るのでいう。鎌倉時代に始まる。 2 ...
なた‐ぼり【鉈彫(り)】
表面に丸鑿(まるのみ)の彫りあとを残した木彫。平安中期から鎌倉初期の関東から東北にかけて多くみられ、未完成のものとする説もあるが、仏像彫刻の一様式と考えられる。神奈川県弘明寺(ぐみょうじ)の十一...
ななせ‐の‐はらえ【七瀬の祓】
平安時代以降、朝廷で毎月または臨時に行った公事(くじ)の一。吉日を選んで、天皇の災禍を負わせた人形(ひとがた)を七人の勅使の手で加茂七瀬などの七つの瀬に持ってゆき、祓をして流した。鎌倉幕府もこれ...
ななつ‐どうぐ【七つ道具】
1 7種類で一組とされる道具。また、7種に限らず、ある事をするのに必要なひとそろいの道具。「スパイの—」 2 武士が戦場に出るとき携えたという7種の武具。ふつう、具足・刀・太刀・弓・矢・母衣(ほ...
な◦らし
[連語]《断定の助動詞「なり」の連体形「なる」に推量の助動詞「らし」の付いた「なるらし」の音変化》 1 …であるらしい。「すむ人もあるかなきかの宿—◦らしあしまの月のもるにまかせて」〈新古今・雑...
なら‐の‐だいぶつ【奈良の大仏】
奈良東大寺大仏殿の本尊。毘盧遮那仏(びるしゃなぶつ)の金銅座像で、像高14.87メートル。聖武天皇の発願により天平勝宝元年(749)創建、同4年開眼供養。二度の戦火などで改鋳が重ねられ、台座蓮弁...
なら‐ばん【奈良版】
鎌倉時代に、奈良地方の諸大寺が出版した版本の総称。東大寺・西大寺・唐招提寺・法隆寺などのものをいい、大部分が仏典。平安時代からの興福寺版を含めていうこともある。
なるとちゅうじょうものがたり【鳴門中将物語】
鎌倉時代の物語。1巻。作者未詳。文永9年(1272)以後の成立。後嵯峨天皇に見そめられたある少将の妻が、その機知によって天皇の寵愛(ちょうあい)を受ける。夫は中将に昇進し、鳴門は良い海布(め)の...