ほうじょうき【方丈記】
鎌倉前期の随筆。1巻。鴨長明著。建暦2年(1212)成立。仏教的無常観を基調に、大風・飢饉(ききん)などの不安な世情や、日野山に閑居した方丈の庵(いおり)での閑寂な生活を、簡明な和漢混交文で描く。
ほうじょうくだいき【北条九代記】
鎌倉末期の歴史書。2巻。著者未詳。寿永2〜元弘2=正慶元年(1183〜1332)の鎌倉幕府関係の重要事件などを編年体で記したもの。
江戸前期の雑史書。12巻。浅井了意著という。延宝3年(16...
ほうじょう‐さだとき【北条貞時】
[1271〜1311]鎌倉幕府の武将。第9代執権。北条時宗の子。父の死により、14歳で執権に就任。当時、伯父の安達泰盛が権勢を振るっていたが、内管領に就いた平頼綱がこれを排除。その後、専制体制を...
ほうぞういん‐りゅう【宝蔵院流】
槍術の一派。奈良興福寺に属する宝蔵院の僧、胤栄(いんえい)が開祖。鎌槍を用いるので鎌宝蔵院流ともいう。
ほうねんしょうにん‐えでん【法然上人絵伝】
法然上人の生涯の行状を描いた伝記絵。絵巻や掛幅などに系統を異にする多様の作品がある。特に、鎌倉末期ごろに作られた絵巻「法然上人行状絵図」48巻(知恩院蔵)はそれ以前のものを集大成したもので、法然...
ほく‐えんどう【北円堂】
奈良市の興福寺にある一堂。現在のものは鎌倉初期の再建で、南円堂と同じく八角円堂。本尊の木造弥勒菩薩(みろくぼさつ)座像は運慶の作。ともに国宝。
ほし‐づきよ【星月夜】
1 晴れて星の光が月のように明るい夜。ほしづくよ。《季 秋》「戸口まで送って出れば—/子規」 2 主に謡曲で、「暗(くら)」と同音の「倉」を含むところから、「鎌倉」を導くために使われた修飾語。「...
ほしづきよ‐の‐いど【星月夜の井戸】
神奈川県鎌倉市にある井戸。昼間でも星の影が現れると伝えられる。
ほそかわ【細川】
姓氏の一。清和源氏。鎌倉中期、足利義康の曽孫義季が三河国細川郷を領したのに始まる。嫡流は室町幕府の管領(かんれい)家となった。 [補説]「細川」姓の人物細川勝元(ほそかわかつもと)細川(ほそかわ...
ほぞ‐おち【臍落ち/蔕落ち】
《古くは「ほそおち」》 1 へその緒が落ちること。 2 果実が熟して自然に落ちること。また、その果実。 3 機が熟すること。また、物事が成就すること。「—するまで待ってはゐられぬ」〈浄・鎌倉実記...