あたり‐び【当たり日】
何かが起こるその日。その事に出くわす日。「わらはやみをして、—(=発熱ノ日)に侍りつれば」〈大鏡・序〉
後枕(あとまくら)も知(し)ら◦ず
物の前後がわからない。どうしてよいかわからない。後枕も覚えず。「頼基(よりもと)入道も病つきて、—◦ずまどひながら」〈増鏡・秋のみ山〉
あど‐う・つ【あど打つ】
[動タ四]「あどを打つ」に同じ。「よく聞かむと—・つめりし」〈大鏡・序〉
あながち【強ち】
[副](あとに打消しの語を伴う) 1 断定しきれない気持ちを表す。必ずしも。一概に。「—(に)うそとは言いきれない」 2 強い否定の意を表す。決して。「範頼、義経が申し状、—御許容あるべからず...
アナグリフ【anaglyph】
1 立体感のある浅い浮き彫りを施したもの。カメオなどの装飾品に用いられる。 2 立体的な映像を得るための方式の一。両眼による視差の原理を応用し、左右で異なる角度から撮影された映像を赤と青のフィル...
アナモルフォーシス【anamorphosis】
美術で、歪像(わいぞう)、または歪像を表現するための描法。対象の高さ・幅などの割合を異常に引き伸ばした像や、凸面鏡・凹面鏡に映った像のようにゆがめられた映像で表現する。アナモルフォーズ。
アニマルロジック【アニマル・ロジック】
山田詠美の長編小説。平成8年(1996)刊。第24回泉鏡花文学賞受賞。
あばら【荒ら/疎ら】
[形動][文][ナリ] 1 荒れ果てたさま。「女はそのまま—な板敷のうえにいつまでも泣き伏していた」〈堀辰雄・曠野〉 2 すきまだらけのさま。まばら。「うしろ—になりにければ、力及ばで引き退く...
あまいみつのへや【甘い蜜の部屋】
森茉莉の小説。全3部からなる。昭和40年(1965)から昭和50年(1975)にかけて執筆。昭和50年(1975)に刊行され、第3回泉鏡花文学賞を受賞。著者自身のファーザーコンプレックスが投影さ...
アマノンこくおうかんき【アマノン国往還記】
倉橋由美子の長編小説。昭和61年(1986)刊。翌昭和62年(1987)、第15回泉鏡花文学賞受賞。女性だけの国アマノンに、布教のため不正入国した宣教師Pの冒険譚。