葦(あし)をふくむ雁(かり)
海を渡って遠くへ飛ぶとき、海上で羽を休めるために、枯れ葦を口にくわえていくという雁。→雁風呂(がんぶろ)
おお‐がり【大雁/鴻】
1 ヒシクイの別名。 2 ガチョウの別名。
かい‐がん【回雁】
1 返事の手紙。返書。返信。→雁(かり)の使い 2 北へ帰る雁。帰雁。
かえる‐かり【帰る雁】
[連語]春になって北へ帰る雁。行く雁。帰雁(きがん)。《季 春》「—きかぬ夜がちになりにけり/太祇」
か‐がん【過雁】
空を飛んでいく雁。
カナダ‐がん【カナダ雁】
カモ科の鳥。全長約65〜90センチ。頭からくびが黒く、ほおからのどに白色部があり、ほかは灰褐色。北アメリカに広く分布。日本へは亜種のシジュウカラガンが渡ってくる。
かり【雁/鴈】
[名]《鳴き声から》ガンの別名。《季 秋》「久しくて次なる—の鳴き渡る/汀女」 [副]ガンの鳴き声を表す語。「声に立てつつ—とのみ鳴く」〈後撰・秋下〉
かり‐が‐ね【雁が音/雁金/雁】
1 ガンの鳴く声。また、ガンの別名。《季 秋》 2 ガンを図案化した紋所の名。 3 カモ科の鳥。全長約60センチ。全体に暗褐色で、足は橙黄色、額が白く、目の周囲が黄色。ユーラシア北部で繁殖し、日...
がん【雁/鴈】
カモ目カモ科の鳥のうち、ハクチョウ類を除いた大形のものの総称。雌雄同色で、羽色は一般に地味な褐色。草食性。多くは北半球の北部で繁殖し、日本にはマガン・ヒシクイなどが冬鳥として渡来、湖・沼・湿地・...
がん【雁】
森鴎外の小説。明治44年〜大正2年(1911〜1913)発表。高利貸しの妾(めかけ)お玉と、大学生岡田との結ばれぬ淡い恋を描く。