鬼(おに)の霍乱(かくらん)
《「霍乱」は日射病のこと》ふだんきわめて健康な人が珍しく病気になることのたとえ。
鬼(おに)の首(くび)を取(と)ったよう
大変な功名・手柄を立てたかのように得意になるさま。「—な喜びよう」
おに‐のげし【鬼野芥子】
キク科の越年草。高さ1.2メートルになる。葉は縁に切れ込みがあり、先は堅いとげ状。春から夏、黄色い花を多数つける。ヨーロッパ原産で、明治年間に渡来、帰化した。
おに‐の‐こ【鬼の子】
ミノムシの別名。 [補説]「みのむし、いとあはれなり。鬼の生みたりければ」〈枕・四三〉に基づくという。
おに‐の‐しこぐさ【鬼の醜草】
シオンの別名。
鬼(おに)の空念仏(そらねんぶつ)
無慈悲な者が心にもなく殊勝なようすをすることのたとえ。鬼の念仏。
おに‐の‐ねんぶつ【鬼の念仏】
大津絵の画題の一。鬼が法衣を着て、鉦(かね)と撞木(しゅもく)を持った姿を描く。これを室内に貼っておくと、子供の夜泣きがなおるという言い伝えがあった。
おに‐の‐ま【鬼の間】
《壁に、白沢王(はくたおう)が鬼を切る絵が描かれていたところから》内裏の清涼殿の西庇(にしびさし)の南端にある一室。
おにのままこ【鬼の継子】
狂言。幼児を連れて実家に帰る途中の女に鬼が言い寄り、三人で蓬莱(ほうらい)の島へ行こうと出立するが、途中で鬼は幼児を食おうとするので、女は幼児を抱いて逃げる。
おに‐のみ【鬼飲み】
酒や湯茶の毒味。→鬼食(おにく)い「杯をはじむるに—といふ事あり」〈御傘・二〉