あり‐の‐すさび【在りの遊び】
生きているのに慣れていいかげんに過ごすこと。なおざりに暮らすこと。ありのすさみ。「ある時は—に語らはで恋しきものと別れてぞ知る」〈古今六帖・五〉
あり‐の‐とう【蟻の塔】
「蟻塚(ありづか)」に同じ。《季 夏》
ありのとう‐ぐさ【蟻の塔草】
アリノトウグサ科の多年草。山野に生え、高さ15〜25センチ。葉は卵円形で小さく、縁にぎざぎざがあり、対生。夏から秋、黄褐色の小花が、多数下向きに咲く。のみとりぐさ。
あり‐の‐とわたり【蟻の門渡り】
1 蟻が列を作ってはっていること。蟻の熊野参り。《季 夏》 2 陰部と肛門(こうもん)の間。会陰(えいん)。 3 両側が切り立った崖となっている所。長野県の戸隠山のものが有名。
蟻(あり)の這(は)い出(で)る隙(すき)もない
少しのすきまもないほど、警戒が厳重なことのたとえ。 [補説]「蟻の這い入る隙もない」とするのは誤り。
あり‐の‐ひふき
キキョウの古名。「桔梗はきちかう…さりとて—といふ名えよまじ」〈胆大小心録〉
あり‐の‐まま【有りの儘】
実際にあるとおり。偽りのない姿。ありてい。「—の話」「—を見せる」
あり‐の‐み【有りの実】
《「梨(なし)」が「無(な)し」と音が通じるところから》「梨の実」の忌み詞。《季 秋》