まさで‐に【正でに】
[副]《「で」は状態・方法の意の「て(手)」》本当に。真実に。「武蔵野に占部(うらへ)かた焼き—も告(の)らぬ君が名占(うら)に出にけり」〈万・三三七四〉
まし
[助動][(ませ)ましか|○|まし|まし|ましか|○]動詞・助動詞の未然形に付く。 1 反実仮想を表す。 ㋐多く上に「ませば」「ましかば」「せば」などを伴って、事実に反する状態を仮定し、それに基...
み‐おお・す【見果す】
[動サ下二]終わりまで見届ける。見きわめる。「手(=筆跡)などこよなくまさりにけりと—・せ給ひて」〈源・明石〉
み‐け【御食/御饌】
神への供物。また、天皇の食事の料。「大—に仕へ奉るとをちこちにいざり釣りけり」〈万・四三六〇〉
まい‐そう【昧爽】
明け方のほの暗い時。昧旦(まいたん)。「翌朝の—には早くも、シゼロンの山中に隠れ入りけり」〈竜渓・経国美談〉
むかし‐おとこ【昔男】
《伊勢物語の多くの段が「昔、男ありけり」で始まっているところから》在原業平(ありわらのなりひら)をさす。「その業平は、その時だにも—といはれし身の」〈謡・井筒〉
むぎ‐ふ【麦生】
麦の生えていること。また、その場所。《季 夏》「茫々と—つづけり胸の病/誓子」
むかい‐び【向かひ火】
1 燃え進んでくる火の勢いを弱めるために、こちら側からも火をつけること。また、その火。「火を打ち出でて、—を著けて焼き退(そ)けて」〈記・中〉 2 怒る相手以上に怒ってみせて、相手の勢いをおさえ...
むくげ【木槿/槿】
アオイ科の落葉低木。高さ約3メートル。葉はほぼ卵形で、縁に粗いぎざぎざがある。夏から秋にかけて、紅紫色の5弁花が朝開き、夕方にしぼみ、次々と咲き続ける。中国・インドの原産。庭木などにし、花が白色...
み‐わた【水曲】
《「みわだ」とも》川の流れの曲がってよどんでいる所。「いづみ川水の—の柴漬(ふしづ)けにしば間の氷る冬は来にけり」〈千載・冬〉