ばってん
[接助](九州地方で)活用語の終止形および体言をうけて逆接の条件を表す。けれども。「行くこた行く—、今は行かん」
びらり‐しゃらり
[副] 1 あちこち動いて所の定まらないさま。「同じ所を四、五へんも—と連れてまはりけれども」〈浮・一代女・四〉 2 なまめいて色っぽいさま。びらしゃら。「—の町風も、帽子にもるる衣の香の」〈浄...
も‐か‐も
[連語]《係助詞「も」+係助詞「か」+終助詞「も」。上代語》…も…であろうかなあ。「今—大城の山にほととぎす鳴きとよむらむ我無けれども」〈万・一四七四〉
ものから
[接助]《形式名詞「もの」+格助詞「から」から》活用語の連体形に付く。 1 逆接の確定条件を表す。…けれども。…のに。…ものの。「月は有明にて光をさまれる—、影さやかに見えて、なかなかをかしきあ...
におわ・す【匂わす】
[動サ五(四)] 1 匂うようにする。香りを立てる。「香水をほのかに—・す」 2 つややかに美しく染める。「秋の野を—・す萩は咲けれども見る験(しるし)なし旅にしあれば」〈万・三六七七〉
我(わ)が心(こころ)石(いし)に匪(あら)ず転(てん)ず可(べ)からず
《「詩経」邶風・柏舟から》石は転がすことができるけれども、自分の心は動かすことはできないの意で、心が確固不動なことのたとえ。
和(わ)して流(りゅう)せず
《「礼記」中庸から》人と協調はするけれども、信念を失って流されることがない。
やそ‐うじ【八十氏】
多くの氏族。「—の頂く雲のものなれば久しけれどもまづは頼もし」〈忠見集〉
やり‐の・ける【遣り退ける】
[動カ下一][文]やりの・く[カ下二] 1 巧みにやりとげる。やってのける。「もののみごとに—・ける」 2 車などを動かしてそこから退かせる。「基盛が車を門外に立てたりけるを、御随身—・けよと責...
矢(や)を矧(は)・ぐ
(「矧ぐ」が四段活用の場合)竹に羽をつけて矢を作る。「矢部(やはぎべ)をして—・がしむ」〈綏靖紀〉
(「矧ぐ」が下二段活用の場合)弓に矢をつがえる。「—・げて走らせけれども」〈宇治拾遺・三〉