心(こころ)に掛(か)か・る
1 ある事柄が心から離れないでいる。気に掛かる。「留守中は子供のことが常に—・っている」 2 人の厚意にすがる。「ただかばかりの御—・りてなむ多くの人々年を経ける」〈源・初音〉
心(こころ)に垣(かき)をせよ
油断をしないで用心せよ。用心を怠ることのないようにといういましめ。
心(こころ)に掛(か)・ける
1 心にとどめる。念頭におく。「いつも—・けていただき感謝しています」 2 目をかける。懸想(けそう)する。「天武の—・けさせ給へば、清み原にめされて」〈胆大小心録〉 3 心にまかせる。思いのま...
心(こころ)に笠(かさ)着(き)て暮(く)らせ
《笠をかぶると上が見えないところから》高望みしないで分相応に暮らせ。
心(こころ)に適(かな)・う
1 気に入る。満足に思う。「お—・うように努力します」 2 思いどおりになる。心のままになる。「命だに—・ふものならば何か別れの悲しからまし」〈古今・離別〉
心(こころ)に刻(きざ)・む
深く心に留めて忘れない。肝(きも)に銘じる。「師の言葉を—・む」
こころ‐にく・い【心憎い】
[形][文]こころにく・し[ク] 1 憎らしく思われるほど、言動などがすぐれているさま。「—・い演出」「—・いまで落ち着きはらう」 2 はっきりしないものに心がそそられるさま。特に、上品な深みを...
心(こころ)に刺(さ)さ・る
「胸に刺さる」に同じ。「何気ない一言が—・る」
心(こころ)に染(し)・みる
心に深く入りこむ。しみじみと感じられる。「家族愛が—・みる物語」
心(こころ)に染(そ)・む
(「染む」が五(四)段活用の場合)気に入る。心にかなう。「—・まない結婚をすすめられる」
(「染む」が下二段活用の場合)深く心を寄せる。傾倒する。「皆人の—・むる桜花いくしほ年に色まさるらむ...