ひと‐わき【人別き】
人によって差別をすること。「—しけると思ふに、いとねたし」〈源・末摘花〉
ひと‐わたり【一渡り/一渉り】
1 一度全体にわたって、簡単に行うこと。副詞的にも用いる。ひととおり。「—は説明した」「会場を—見渡す」 2 一度。一遍。「なほ—はつらしと思はれ」〈源・東屋〉 3 音楽などを1回終わりまで奏す...
ひと‐わらえ【人笑へ】
[名・形動ナリ]「人笑わせ」に同じ。「—にやあらむと、さまざまに思ひみだれて」〈和泉式部日記〉
ひと‐わらわれ【人笑はれ】
[名・形動ナリ]人に笑いものにされ、あなどられること。また、そのさま。「まだ世に赦(ゆる)されもなくては、—なる事こそまさらめ」〈源・明石〉
ひと‐わらわせ【人笑わせ】
[名・形動]人を笑わせること。また、そのさまや、そのような愚かしい言動。「—な言いぐさ」
ひと‐わる【人悪】
[名・形動]性質の悪いこと。たちの悪いこと。また、そのさまや、そのような人。「—な嬢様(じょうさん)の」〈緑雨・門三味線〉
ひと‐わる・い【人悪い】
[形][文]ひとわる・し[ク]性質がひねくれている。意地悪い。人が悪い。「もっと—・く観察する時には」〈佐藤春夫・都会の憂鬱〉
人(ひと)我(われ)に辛(つら)ければ我(われ)また人(ひと)に辛(つら)し
相手が自分に対してむごくすれば、自分も相手にむごくする。
ひと‐わろ・し【人悪し】
[形ク]体裁が悪い。みっともない。「さまざまに—・き事どもを愁(うれ)へあへるを聞き給ふも」〈源・末摘花〉